※この記事は2020年11月4日に配信した、メールマガジン「エディターズレター(Editor's Letter)」のバックナンバーです。最新のレターを受け取るにはこちらから。
ファッション&ビューティは、ヘアに学べ
ファッションを生業にするとビューティは簡素になり、ビューティの世界で仕事をするとファッションは落ち着いてしまうーー。
異論・反論もあるかと思いますが、こんな方々にたくさんお会いしてきました。この傾向は、年長者に強い気がします。そんなスタッフは弊社にも多く、「ファッションも、ビューティも大好き!!」というのは、貴重な存在。どちらにも“どハマり”している私は、「即物的なエコノミック・アニマルなのだろうか?」という疑念さえ抱くようになっています。
原因は正直よく分からないのですが、それでは、ダメであろうことだけは断言できます。だってイマドキのインフルエンサーは、双方への興味が総じて高いでしょう?業界の中で今、エンドユーザーにもっとも支持されている業界人は「ヘア業界のトップスタイリスト」と考えていますが、彼らは皆、ヘアというビューティ業界に身を置きながらファッションにも敏感。ファッション業界の動向を見ながら、自身の価値観の変化が時流に即しているか否か?を確かめるそうです。なんてステキなんでしょう。その洞察力と、気づきを自分のフィールドで発揮できる才能が、どちらかにしか長けていない業界人より支持されている理由なのでは?と考えます。下の2、3本目のリンクを読んでも、ヘア業界人が一番「ファッション&ビューティなのでは?」と感じることができるでしょう。
何より、消費者がファッションとビューティを区別していません。もはや消費者にとってのファッションとは、「アパレル×ビューティ+α」という数式が成り立つくらい。「私、ファッション大好きだけど、ビューティには関心がなくて」とか、「ビューティにハマっているから、洋服には無頓着で」なんて人は、あんまり見かけません。なのに、どちらかにしか興味がない業界人は、結構いまだに数多い。ナゼでしょうか?
散々考えたどり着いた理由の1つは、「双方が、相手にいくばくかのプレッシャーをかけているのか?」でした。例えばファッション業界人は、仕事でお会いするビューティ業界人の服装をチェック。するとビューティ業界人はビビってしまい、最終的にファッションを楽しむことをやめてしまうのでは?という考えです。少なくとも、こんな思考回路にハマってしまったビューティ業界人は、存在するような気がします。一方のファッション業界人は、同様のプレッシャーを感じているのかな?そうとも言い切れず、「洋服というモノが好きすぎる」とか「ビューティに割く予算がない」などの理由なのかもしれません。でも、仮にそうだとしたら、どちらも「なんだかなぁ」です。だって上述の通り、消費者はアパレルとビューティを区別していないし、限られた予算内で双方を楽しんでいます。だったら業界人にもできるハズ、です。
冒頭の言葉にギクリとした方、ぜひ一緒に、双方を楽しんでみませんか!プリントメディアもウェブメディアもファッション&ビューティな「WWDジャパン」が応援します!
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