アメリカファッション協議会(COUNCIL OF FASHION DESIGNERS OF AMERICA以下、CFDA)は、ニューヨーク・ファッション・ウイークのカレンダーの名称を、アメリカン・コレクションズ・カレンダーに変更する。年2回発行で、デジタル・プラットフォーム「ランウエイ360(Runway360)」を使って場所や時期に関係なく、アメリカを拠点とするデザイナーが発表できるようにする。
公開文書の中でトム・フォード(Tom Ford)会長は、「CFDAは、ニューヨーク・ファッション・ウイーク期間中にアメリカのデザイナーがニューヨークでショーを開催することを引き続き積極的に促していく。一方で、グローバルな認知度を高める必要性も強く感じている。過去数年間でデザイナーの多くは、ヨーロッパやアジア、そのほかの主要都市でカレンダー外に発表している。2020年に起こった多くの出来事は、ファッション業界により柔軟な体制が必要だと示した。結果、ニューヨーク・ファッション・ウイークにプライオリティーを起きつつ、CFDAが発行するコレクションスケジュールを改称するに至った」と述べた。
新型コロナのパンデミックは、生産体制や発表方法に大きな影響を与え、コレクション発表ができなかったデザイナーも多かった。しかしパンデミック以前から、アメリカを拠点とするデザイナーの多くはファッションウイーク期間外や、別のロケーションで発表することを選択していたと語るのはスティーブン・コルブ(Steven Kolb)最高経営責任者(CEO)だ。
コルブCEOは、「われわれの使命は、アメリカのファッションをグローバル化し、ファッションウイーク期間中だけでなく年間を通して全てのアメリカのデザイナーを支援すること。新しいカレンダーにはサプライチェーンの問題のために公式スケジュールに間に合わないブランドやイベントと連帯してコレクション発表を行うブランド、ヨーロッパやアジアで発表するブランドなどが参加できる」とコメント。
2月14〜17日に行われるコレクションのスケジュールはすでに公開されているが、アメリカを拠点とするデザイナーのマイケル・コース(Michael Kors)やラルフ・ローレン(Ralph Lauren)、マーク・ジェイコブス(Marc Jacobs)、トリー・バーチ(Tory Burch)はニューヨーク・ファッション・ウイーク外での発表を決めている。