ゴールドウインの2020年10〜12月期連結業績は、売上高が前年同期比8.6%増の376億円、営業利益が同15.7%増の123億円、純利益が同9.5%増の86億円だった。コロナによる小売市場の低迷、19年秋に開催されたラグビーW杯による「カンタベリー(CANTERBURY)」特需の反動など、悪条件の中でも「ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)」を中心にしたアウトドア関連事業の売上高が同14.2%増の339億円と下支えした。回復を勘案して21年3月期の業績予想を上方修正する。
密をさけられるレジャーとしてキャンプが人気を集めたことに加えて、大手スポーツ量販店やショッピングセンターがアウトドア関連の売り場を相次いで拡張したことが追い風になった。リモートワークの広がりでアウトドアブランドを普段着や室内着として選ぶ人も増えた。6月に刷新した自社ECサイトは直営店との連携強化によって売上高2ケタ増を維持している。
昨年春の緊急事態宣言による店舗休業で大きな打撃を受けたが、尻上がりに回復したため4〜12月期は売上高が前年同期比8.7%減の692億円、営業利益が同16.2%減の135億円、純利益が同19.4%減の92億円まで持ち直した。
21年3月期の修正後の予想は、売上高が前期比10.1%減の880億円(修正前840億円)、営業利益が同28.5%減の125億円(同81億円)、純利益が同16.5%減の90億円(同64億円)。1月に再発令された緊急事態宣言とその延長を受けて、保守的な見通しを立てる。