「コシェ(KOCHE)」は、2021年プレ・スプリング・コレクションのキャンペーンでヌードのモデルを起用した広告を打ち出した。洋服はデザインチームが作業をする風景に溶け込むよう背景にかけられ、ロゴがモデルの体の一部を隠すよう配置されている。キャンペーンは12日に公開予定だ。
デザイナーのクリステル・コシェール(Christelle Kocher)は、「これは挑発的でありながら、全く別の性質も持っている。フォトグラファーのスージー(Suzie)とレオ(Leo)によるこのキャンペーンは、遊び心を持って裸の身体と洋服の対比を生み出している。美学や美術史、ファッションの典型的な表現法、チームの働く様子のドキュメンタリー、そして身体がいかに重要なトピックであるかについてなど、さまざまなレイヤーを取り込んだ」と語った。
コシェール=デザイナーはまた、キャンペーンのアイデアは衣類の進化の物語を製造から表すことだといい、内容が搾取的であるとみなされることは心配していないと述べた。「意味のある作品には、ありのままを使用したい。人体は非常に政治的だ。キャンペーンでは支配ではなく、開放のイメージを提供している。ヌードは特にアートとして美しい。人気の女子や男子といったものではなく、ルネサンスの絵画をイメージして制作した」とコメント。
「コシェ」は2014年設立。ストリートウエアや現代アートの要素を融合したスタイルが特徴だ。17年にインディーズの映画制作会社を通して、ダイバーシティ(多様性)や包括性をテーマとした短編動画を制作。19年には「ANDAMファッション・アワード(ANDAM Fashion Award」のグランドプライズに選ばれ、「ディーゼル(DIESEL)」「メゾン マルジェラ(MAISON MARGIELA)」「マルニ(MARNI)」などを擁するOTBの傘下で生産・販売を手掛けるスタッフインターナショナル(STAFF INTERNATIONAL)とライセンス契約を結んだ。「ナイキ(NIKE)」「エミリオ・プッチ(EMILIO PUCCI)」「コンバース(CONVERSE)」といったブランドとコラボレーションも手掛けるブランドに成長した。