ネット通販(EC)の支援などを手がけるBASEの2020年12月期は、売上高が前期比115.3%増の82億円、営業損益が8億300万円の黒字(前期は4億4100万円の赤字)、純損益が5億8400万円の黒字(同4億5900万円の赤字)だった。通期での営業黒字は初めて。コロナ禍によって消費市場のECシフトが進んだため、主力のBASE事業の流通総額(GMV)が2.2倍に急成長した。
同社は使いやすいシステムと手頃な料金で中小企業や個人商店のEC支援を行ってきた。これまでは先行投資が続いていたが、当期の急成長によって黒字化を果たした。BASE事業のGMVは1〜3月期が125億円(前年同期比38%増)、4〜6月期が310億円(同198%増)、7〜9月期が253億円(同125%増)、10〜12月期が263億円(同115%増)だった。期末のネットショップ開設数は前期比88%増の約130万。テレビCMなど宣伝費に投資したため販管費は同56.7%増加したが、売上高の伸びで吸収した。
21年12月期の業績予想は、売上高が97億5000万〜105億3600万円(前期比17.6〜27.1%増)、営業損益が9億2900万〜14億3300万円の赤字、純損益が9億3300万〜14億3700万円の黒字とした。認知拡大のための広告宣伝費や新サービス開発のための人件費などの投資を増やすため、販管費が膨らむ。