ビジネス

伊藤忠とリサイクルナイロン「エコニール」の伊アクアフィルが提携

 伊藤忠商事は12日、世界最大手のリサイクルナイロンブランド「エコニール(ECONYL)」を展開する伊アクアフィル(AQUAFIL)と業務提携を締結したと発表した。両社はナイロン廃棄物の回収からリサイクルナイロンを原料とした、最終製品の開発、販売に取り組む。

 アクアフィルは、漁網や使い古したカーペットなどの廃棄物をナイロンの原料であるカプロラクタムに戻す技術を開発。不純物などを完全に除去してバージン材と同等品質で再利用できる循環リサイクルシステムを構築している。

 「エコニール」は、石油由来の通常のナイロンに比べてC02排出量を最大90%削減が可能で、環境配慮型素材として、「ステラ マッカートニー(STELLA McCARTNEY)」「グッチ(GUCCI)」「バーバリー(BURBERRY)」「H&M」などサステナビリティを推進するブランドが採用。「プラダ(PRADA)」は、21年末までに使用するナイロンを全て「エコニール」に切り替えると発表している。

 伊藤忠商事はナイロン原料のカプロラクタム及び、ナイロンチックについて数量ベースで世界最大規模の取り扱いをしている。今後は同社が持つ多様なネットワークを生かして、グローバルにファッションやカーペット、自動車用部材、包材などの用途に向けて拡販していく。さらに、既存の販売チェーンからの廃棄ナイロンの回収スキームも構築予定で、アクアフィルの原料安定供給の観点からも協業を進める考えだ。なおこの提携は繊維・ファッション関連の事業を展開する繊維カンパニーではなく、化学品やプラスチックなどを展開するエネルギー・化学品カンパニーが行うが、今後繊維カンパニーも協業していく。

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

2025年春夏ウィメンズリアルトレンド特集 もっと軽やかに、華やかに【WWDJAPAN BEAUTY付録:2024年下半期ベストコスメ発表】

百貨店、ファッションビルブランド、セレクトショップの2025年春夏の打ち出しが出そろった。ここ数年はベーシック回帰の流れが強かった国内リアルクローズ市場は、海外ランウエイを席巻した「ボーホー×ロマンチック」なムードに呼応し、今季は一気に華やかさを取り戻しそうな気配です。ただ、例年ますます厳しさを増す夏の暑さの中で、商品企画やMDの見直しも急務となっています。

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。