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「メゾン マルジェラ」、20年は20%増収 親会社は「ジル サンダー」買収間近か

 「ディーゼル(DIESEL)」「メゾン マルジェラ(MAISON MARGIELA)」「マルニ(MARNI)」などを擁するOTBの2020年12月通期決算は、売上高が前期比14.3%減の13億1000万ユーロ(約1650億円)、営業利益は同23.7%減の1350万ユーロ(約17億円)だった。

 ブランド別では、全ての地域および販売チャネルで業績を伸ばした「メゾン マルジェラ」の売上高が同20%増の2億4000万ユーロ(約302億円)と好調だった。主力ブランドである「ディーゼル」は、引き続きOTBにおける売り上げ全体の50%以上を占めているという。

 地域別では日本が売り上げ全体の27%を占めているほか、中国市場も非常に好調で、これらを含むアジア太平洋地域が売り上げの40%以上を占めている。販売チャネル別では、卸が売り上げの3分の1以上となっている。

 OTBは数年前からデジタル分野の強化に取り組んでおり、18年には自社ECでシームレスな買い物体験を提供するオムニチャネル・プラットフォーム、“ムーン(MOON)”の開発に着手。コロナ禍の影響で実店舗の売り上げが減少し始めた20年5月に、これを「ディーゼル」のECに導入した。こうした戦略が奏功し、同ブランドの売上高におけるECの割合は19年の7.9%から13.3%に増加した。外部プラットフォームも含めると、売り上げの24%以上がECによるものだ。今後は「メゾン マルジェラ」や「マルニ」にも“ムーン”を導入していく。

 OTBが「ジル サンダー(JIL SANDER)」の獲得を目論んでいるのではないかとの憶測が、20年12月頃から広まっている。ウバルド・ミネッリ(Ubaldo Minelli)OTB最高経営責任者は、「間もなくニュースの発表があるだろう。当社は成長目標を計画通りに達成しており、投資によって事業範囲を拡大することも可能な状態だ」とコメントした。

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