デザイナーのコシノヒロコの集大成となる展覧会「コシノヒロコ展 -HIROKO KOSHINO EX・VISION TO THE FUTURE 未来へー」が4月8日~6月20日、兵庫県神戸市の兵庫県立美術館で開催される。
同展は「ヒロココシノ(HIROKO KOSHINO)」のコシノヒロコが60年以上のデザイナー活動で作り上げたコレクション250点と、自身が手掛けてきた絵画作品200点を紹介するもの。コシノは建築家の安藤忠雄が設計した兵庫県芦屋市に構える自宅兼アトリエ(現KHギャラリー芦屋)で創作活動を行ってきており、同じく安藤建築である兵庫県立美術館での作品展示が叶った。
展示はオノマトペ(擬音語、擬態語)で表現した14のテーマで構成している。巨大な“ヒロコちゃん風船人形”が出迎える「フワフワ」から始まり、多様な文化や芸術から着想を得た代表作20点を大階段に並べる「ペチャクチャ」、女性アーティストとしての足跡をオノマトぺで解説する「人生オノマトペ84」、色彩と墨の絵画を展示する「ルンルン」と「ビュー」、歴代コレクションに使用されたカラフルなタイツのインスタレーション「ニョキニョキ」、コシノが2010年からデザインを担当する体操日本代表のユニフォームを紹介する「クルリンパッ」、折り紙をモチーフにしたペーパードレスと光のインスタレーション「きらきら」、絵画からインスピレーションを得た作品を展示する「チカチカ」「ヒラヒラ」「ピョン」、透明なアクリルケースに洋服作品を閉じ込めて見せる「ビヨ~ン ギュッ」、歴代の106点が集合する「ワクワク ドキドキ」、子どもたちとのコラボレーションで作り上げた絵の展示「クスクス スクスク」で締めくくる。
会期中には、トークショーやファッションショーなどの関連イベントも開催する。ゲストとして作家の中谷彰宏(4月25日)やピアニストの横山幸雄(5月8日)、元阪神タイガース・野球解説者の赤星憲広(5月30日)らが登場し、コシノと対話する。また5月15、16日に開催するファッションショー 「GET YOUR SYTLE!」では、モデルとして出演する参加者や観覧者を募集している。
2月17日にオンライン上で行われた記者会見でコシノは、この展覧会ではこれまで手掛けてきた2000点の作品の中から、“現代に通ずる作品のみ”を250点厳選したと説明する。「アーカイブとして重要な作品も多くあったが、今回は今につながる作品だけを選んだ。作品を見直すと今でも強いエネルギーのあるものが多くあり、自分でも感動した」と話す。絵画を一緒に展示する構成については「私は安藤忠雄さんのコンクリート打ちっ放しの空間でクリエイションを続け、その暮らしの中から、私のアートやファッションが生まれてきた。暮らし、アート、ファッションは誰もに密接なもの。今閉塞感のある中で、見る人々が元気になる源となるような展覧会にしたい」と語った。
■コシノヒロコ展 -HIROKO KOSHINO EX・VISION TO THE FUTURE 未来へ-
会期:4月8日~6月20日
時間:10:00~18:00(金、土曜日は20:00時まで)
休館:月曜日(5月3日は開館、5月6日は休館)
入場料:一般1800円、大学生1400円、高校生以下無料、70歳以上900円、障がいのある方(一般)450円、障がいのある方(大学生)350円
場所:兵庫県立美術館
住所:神戸市中央区脇浜海岸通1-1-1