ビジネス

サステナは金がかかる、は本当なのか? エディターズレター(2020年11月27日配信分)

※この記事は2020年11月27日に配信した、メールマガジン「エディターズレター(Editor's Letter)」のバックナンバーです。最新のレターを受け取るにはこちらから

サステナは金がかかる、は本当なのか?

 「サステナブルは、金がかかる」。

 本当にそうなのでしょうか?

 たしかに地球にとって優しい素材や材料は、そうじゃない素材や材料より高いでしょう。でもそれは、「1mあたり」とか「1kgあたり」などの単位における、既存の素材との相対論の話。仮に良い素材ゆえ長く着られるモノだとしたら、たとえ「1mあたり」の値段が高いから「1着あたり」の値段が高くなっても、末長く何度も着れば「1回着用するにあたって」の絶対的な値段はどんどん安くなります。「サステナブルって、お得‼︎」という発想にならないでしょうか?

 とまぁ、とりわけコスト的な問題は、ミクロに捉えるかマクロに捉えるか?どの点の、何を基準に考えるかで全然違うよなぁと思っています。だから「利益優先だと、どうしてもサステナブルの意識が低くなる」という類の悩みについては、「今の基準で考えちゃうとね」と思っちゃうフシがある。違う視点や基準で考えると「利益のために、サステナブルだ!」という発想にさえなり得るのでは?と思っています。

 コストのみならず多くの課題が、「既存のシステムの中で、これまで通りの基準で判断し続けているのに、新しいことをやろうとしている」から悩ましいんだと思うんです。新しいコト、こと地球に関わる大きなコトをやろうとしているのなら、組織のあり方や判断基準も変えちゃっていいのに!考えれば地球がコレだけヤバくなったのは、今のシステムの成れの果てなワケで、「そりゃ、今のシステムのまま、サステナをやろうってのは無理」なのです。ならば今の「変わります」と声高に宣言できるタイミングで、マインドセットからガラリって言うのは、いかがでしょうか?

 ワタシなんかは、そんな未来にとってもワクワクしちゃいますけれどねw。皆さんは、いかがですか?

FROM OUR INDUSTRY:ファッションとビューティ、関連する業界の注目トピックスをお届けする総合・包括的ニュースレターを週3回配信するメールマガジン。「WWD JAPAN.com」が配信する1日平均30本程度の記事から、特にプロが読むべき、最新ニュースや示唆に富むコラムなどをご紹介します。

エディターズレターとは?
「WWDジャパン」と「WWDビューティ」の編集者から、パーソナルなメッセージをあなたのメールボックスにダイレクトにお届けするメールマガジン。ファッションやビューティのみならず、テクノロジーやビジネス、グローバル、ダイバーシティなど、みなさまの興味に合わせて、現在7種類のテーマをお選び頂けます。届いたメールには直接返信をすることもできます。

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

疾走するアシックス 5年間で売上高1.8倍の理由

「WWDJAPAN」11月4日号は、アシックスを特集します。2024年度の売上高はコロナ前の19年度と比べて約1.8倍の見通し。時価総額も2兆円を突破して、まさに疾走という言葉がぴったりの好業績です。売上高の8割以上を海外で稼ぐグローバル企業の同社は、主力であるランニングシューズに加えて、近年はファッションスニーカーの「オニツカタイガー」、“ゲルカヤノ14”が爆発的ヒットを記録したスポーツスタイル…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。