ケリング(KERING)の2020年12月通期決算は、売上高が前期比17.5%減の131億20万ユーロ(約1兆6637億円)、営業利益は同28.4%減の32億9820万ユーロ(約4188億円)、純利益は同6.8%減の21億5040万ユーロ(約2731億円)と減収減益だった。
地域別の売上高は、西欧が同28.5%減の36億5710万ユーロ(約4644億円)、北米が同9.7%減の27億4240万ユーロ(約3482億円)、日本を除くアジア太平洋地域が同8.2%減の49億7570万ユーロ(約6319億円)、日本が同28.9%減の9億3110万ユーロ(約1182億円)だった。
ブランド別の売上高では、「グッチ(GUCCI)」が同22.7%減の74億4060万ユーロ(約9449億円)、「サンローラン(SAINT LAURENT)」は同14.8%減の17億4440万ユーロ(約2215億円)、「ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」が同3.6%増の12億1030万ユーロ(約1537億円)だった。
20年10~12月期(第4四半期)で見ると、売上高は前年同期比8.1%減の40億420万ユーロ(約5085億円)だった。20年7~9月期(第3四半期)が同4.3%減の37億1770万ユーロ(約4721億円)だったことを踏まえると業績の回復がやや鈍化しているが、これは主にスターブランドである「グッチ」の売り上げが現地通貨ベースで同10.3%減の22億8060万ユーロ(約2896億円)と不調だったことによる。なお、同ブランドの第3四半期の売り上げは同じく現地通貨ベースで同8.9%減の20億8780万ユーロ(約2651億円)だった。
フランソワ・アンリ・ピノー(Francois-Henri Pinault)会長兼最高経営責任者は、「20年下半期は売り上げがかなり回復し、今後のさらなる成長のために各ブランドに投資しながらも利益を確保できた。事態が収束した際には、いっそう力強く躍進できるものと確信している」と語った。