「イソップ(AESOP)」はイギリスのサステナブルファッションブランド「クリストファー レイバーン(CHRISTOPHER RAEBURN)」とコラボレーションし、外出先でも簡単にハンドケアができる携帯ポーチを3月8日に発売する。全て手作業で作られている“アドベンチャラー ロールアップ”(6350円)はリサイクルコットンを80%使用。アルコール成分配合のハンドジェル“リンスフリー ハンドウォッシュ”、ハンドバーム “レスレクション ハンドバーム”、新製品のアルコール成分配合のミスト“レスレクション エクスペディエント ハンドミスト”のハンドケア製品3種類を収納できるようになっている。
ロンドンを拠点にする「クリストファー レイバーン」は軍服やパラシュートなどを素材を再利用したモノづくりで知られており、サステナビリティやエシカルな取り組みに注力している。今回のコラボも、「イソップ」がそんなモノづくりに共感したから生まれたものだという。デザイナーのクリストファー・レイバーン(Christopher Raeburn)は「われわれはリメイク、リサイクル、リデュースを軸に、クラフト、クリエイティビティー、コミュニティーを大切にしている」と説明する。その一例に、消費者を巻き込んだ有料ワークショップを挙げた。スタジオで余った布を使ってぬいぐるみを作るワークショップで、収益の一部を世界自然保護基金に寄付していた。しかしロックダウンでワークショップが開催できなくなると「少しでもコミュニティーに還元できることをしたいと思い、自宅でも簡単にぬいぐるみを作れるように、パターンや作り方を無料で提供した。そうしたら、世界中からいろんな人が各々の生地で作ったぬいぐるみの投稿が集まった」と振り返る。
今回のコラボにおいても、“アドベンチャラー ロールアップ”のポーチ作り方を無料で消費者に提供する。パターンをダウンロードできるほか、ハウツー動画で作り方も学ぶことができる。「誰もが参加できるようなプロジェクトも一緒に立ち上げたい、ということを話していたんだ。サステナビリティはインクルーシブでもあるべきだからね」。簡単に作れるように、“アドベンチャラー ロールアップ”はあえてシンプルな作りにしているという。「ボタンやチャックなど金具を一切使っていない。リサイクルのしやすさも考慮しているんだ」。
また、通常盤のネイビーのポーチに加え、3月1日には1960年代の地図を再利用したデザインも300個限定で販売する(日本は香港の「ハイプビースト(HYPEBEAST)」ECストアから購入が可能)。「素材は、1960年代に実際に使われていた航海用海図なんだ。濡れても丈夫な素材なので、リメイクにぴったりだと思ったよ。(パンデミックで)旅になかなか行けない中、“アドベンチャー”をほうふつさせるアイテムにしたかった」。地図はボルネオやアラル海にフォーカスしており、それも一つのこだわりだという。「ボルネオは森林破壊が問題視されており、アラル海は過剰農業で縮小している。環境破壊へのアウェアネス(問題意識)を高めたいという思いも込めているんだ」とクリストファー。「われわれは従来だったら捨てられるような素材やアイテムをリメイクし、“第2の人生”を与えているんだ。“アドベンチャラー ロールアップ”もハンドケアアイテムを使い終わったら、自由に使えるように設計している。いろんな楽しみ方をして欲しい」。