コーセーは、年齢と肌の状態から将来のシワを予測する世界初の数理モデルを開発したと発表した。同研究は、情報システム研究機構 統計数理研究所 医療健康データ科学研究センターの野間久史准教授との共同研究によるもので、コーセー研究所の肌情報データベースをもとに最新のデータサイエンス技術を活用し予測モデルを構築した。同社は今後、シワの進行リスクを可視化する技術を、美容カウンセリングやセルフ診断に応用。シワ予防のサービスや商品開発につなげる計画だ。
近年、国内のシワ改善市場は大手化粧品各社が続々と参入し競争が激化している。同社によると、従来の研究によりシワには紫外線の曝露量や生活習慣、ホルモン分泌量、肌状態など複数の要因が関与することが明らかになってきたが、シワ予測や予防に関する技術はほとんど開発されていないという。同研究では、22~60歳の女性48人を対象に、7年間にわたりシワ・肌状態を観察し、取得したデータ(目尻のシワの目視評価値、肌の水分量、経皮水分蒸散量、皮脂量、肌色の明るさ、肌色の赤み、肌色の黄み)を用いて予測モデルを開発。年齢、肌色の明るさ、肌の赤み、皮脂量の4要素により、将来のシワレベルを高い精度で予測できることを特定した。