三越伊勢丹ホールディングス(HD)は26日、杉江俊彦社長(60)が4月1日付で退任し、後任に子会社である岩田屋三越社長の細谷敏幸氏(56)が就任するトップ人事を発表した。杉江氏は三越伊勢丹HD取締役、三越伊勢丹会長に異動する。新3カ年計画が始まる2022年3月期を迎えるにあたり、新体制に切り替える。
細谷氏は1964年7月1日生まれ。87年に早稲田大学法学部を卒業後、伊勢丹(現三越伊勢丹)に入社。主に婦人服部門でキャリアを重ね、2015年 に執行役員に就いてからは婦人雑貨統括部長、特選・宝飾時計統括部長、三越伊勢丹HDの経営企画部長などを歴任し、18年4月から岩田屋三越の社長を務めていた。
社長を退くことになった杉江氏は、2017年に大西洋社長(当時)の電撃退任を受けて、社長に昇格した。不採算店の閉鎖やデジタルトランスフォーメーションの推進など百貨店事業の荒療治を行ってきたが、新型コロナウイルスの感染拡大の打撃を受けて苦戦を強いられていた。