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蝶理が住友商事傘下の繊維商社を買収、繊維商社の再編続く

 東レ子会社で繊維商社の蝶理は26日、住友商事傘下の繊維商社スミテックスインターナショナルを買収すると発表した。住友商事の保有するスミテックス株を全て買い取り、100%子会社化する。繊維商社では今月3日に日鉄物産と三井物産傘下の繊維商社三井物産アイファッションが統合を発表したばかり。新型コロナ禍の中で、川中の統合と再編が活発化してきた。

 蝶理の先濵一夫社長は「1年前に住友商事から話があった。M&A委員会に諮り、統合効果を多面的に検討した」。蝶理は歴史的に中国と日本の北陸の産地企業との結びつきが強く、合繊素材に強い。一方、スミテックスは1987年に住友商事から繊維のOEM事業を切り出す形で誕生。ベトナムと上海に縫製の自社工場を持ち、従業員数は約430人。カジュアルやセレクトショップへのOEMに強い。「客先の被りが少なく、補完できる部分も多かった」という。

 蝶理の繊維部門は20年3月期で売上高が1145億円、経常利益が40億円。対してスミテックスは売上高465億円、経常利益が7億4900万円。統合後は約1600億円となり、繊維商社では豊島(2007億円、20年6月期)、三菱商事ファッション(1999億円、20年3月期)に次ぐ規模になる。吉田裕志・取締役繊維本部長は「日本のアパレル市場の縮小が続く中での買収は、成長のためのステップ。2025年には売上高2000億円に引き上げたい」と語る。

 株式の譲渡実行日は6月1日で、その後スミテックスは社名を変える予定。譲受後の社長には高丸雅弘・理事繊維本部繊維第二事業部長が就任予定。

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