「第32回 マイナビ 東京ガールズコレクション 2021 SPRING/SUMMER(以下、TGC)」が28日、東京の国立代々木競技場第一体育館で開催された。2020年春夏から3回連続での無観客・オンライン配信となり、イベントの模様はLINE LIVEなどで生中継した。
キーワードは“オプティミズム”。直訳では「楽天主義」だが、コロナ禍で外出の機会が限られる中でファッションの持つ楽しさや前向きなパワーにフォーカス。黒、グレーなどキリッとした色使いで女性の芯の強さを感じさせた前回(2020-21年秋冬)のスタイルを踏襲しつつ、春夏らしいはっと目を引くカラーパレットや、スポーツ・アウトドアアイテムをうまく取り入れたカジュアルスタイルが印象的だった。
記者が最も見どころと感じたのは、ショー中盤の「#ワークマン女子」にフォーカスしたスペシャルステージだ。「#ワークマン女子」は読んで字のごとく「ワークマン」のアイテムを取り入れた女性のこと。カジュアル業態の「ワークマンプラス」は従来の作業着のイメージとは異なるアウトドアアイテムがそろい、タウンファッションに取り入れる女性も増えているという。ワークマンは昨年10月には、横浜の桜木町駅前の商業施設「コレットマーレ」に女性向け業態「#ワークマン女子」をオープンし、開店初日には3時間待ちの行列ができるほどの話題となった。
今回のショーでは土屋アンナ、Niki、福原遥ら人気モデルやタレントが、「ワークマン」や「ワークマンプラス」のマウンテンパーカ、フィッシングジャケットなどをまとい「#ワークマン女子」に変身。デニムなどと合わせたコーディネートは相性抜群なのはもちろん、揺れ動くサテン素材やニュアンスカラーなど、フェミニンなアイテムと組み合わせたときのギャップも面白みがあった。「ワークマン」のポテンシャルの高さを感じるとともに、ハマる女性が急増していることにも納得がいくショーだった。