ファッション

コロナ禍でもアパレル業界の平均年収は4万円増 「クリーデンス」が発表

 パーソルキャリアが運営するアパレル・ファッション業界専門の転職支援サービス「クリーデンス(CREDENCE)」はウエブサイトの登録者から算出した2020年の平均年収を発表した。

 新型コロナウイルス感染拡大の影響を大きく受けた2020年の平均年収は341万円で、昨年より4万円増加した。年収が600万円を超える人の割合も各年代で増加した。経験年数の長い人材や高いスキルを持つ人材がコロナ禍においても業績を伸ばしているECやITに特化した企業に転職したことが原因と考えられる。

 平均年収の上がり幅が大きかった職種はOEM営業(+71万円)、ビジュアル・ マーチャンダイジング(+49万円)、生産管理(+30万円)。OEM営業は取引先の業績不振、ビジュアル・ マーチャンダイジングはブランドの閉鎖を理由にECに携わる企業への転職をするケースが増え、平均年収を押し上げた。生産管理はコロナ禍の店舗の休業による余剰在庫やECの売り上げが増えたことなどから物流に携わる人材へのニーズが高まり、年収の増加に繋がった。

 下がり幅が大きかった職種は、マーチャンダイザー(-42万円)、パタンナー(-16万円)、プレス(-11万円)。マーチャンダイザーはブランドの売り上げが給与に反映されるケースが多かったことが原因だ。パタンナーは海外の工場への委託が増えたこと、プレスはコロナ禍で商品サンプルを扱う業務が減り転職希望者が増えたことが影響している。

 今後もデジタルに関わるニーズが高まることから、アパレル業界の年収はより二極化すると予想される。

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