世界知的所有権機関(World Intellectual Property Organization、以下WIPO)の調査による2020年商標出願件数ランキングで、資生堂が3位にランクインした。出願件数は前年から70件増加の130件で5つ順位を伸ばした。前年(19年)のランキングで1位だったロレアル(L‘OREAL)は、前年から78件数を減らし115件を出願し5位だった。
新型コロナウイルスに反して「イノベーションは立ち直りが早い傾向にある」とWIPOのダレン・タン(Daren Tang)ジェネラル・ディレクターは記者会見で見解を示した。ファッション・ビューティ企業は世界的にみても積極的に商標出願を行っているという。
ファッション・ビューティ企業の商標出願件数の推移の一例は以下の通り。
【前年から出願件数が増加した企業】
・アバクロンビー&フィッチ ヨーロッパ(ABERCROMBIE & FITCH EUROPE SA):48件(前年38件)
・ジョルジオ アルマーニ(GIORGIO ARMANI):21件(前年10件)
・リシュモン インターナショナル(RICHEMONT INTERNATIONAL S.A.):17件(前年14件)
・モンクレール(MONCLER S.P.A.):16件(前年15件)
・ファーストリテイリング(FAST RETAILING):14件(前年13件)
【前年から出願件数が減少した企業】
・LVMH フレグランス ブランズ(LVMH FREGRANCE BRANDS):13件(前年25件)
・エルメス インターナショナル(HERMES INTERNATIONAL):16件(22件)
・シャネル(CHANEL SARL):15件(前年21件)
20年の国別出願件数は、米国が1万5件(前年1万90件)でトップを維持した。このうちアパレルおよびアクセサリー分野が8.8%のシェアを占めるという。これにドイツ(7334件)、中国(7075件)、フランス(3716件)、英国(3679件)が続く形となった。