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カール・ラガーフェルドのデザイナー就任50周年を祝し王道ファークチュール“オートフルール”発表
「フェンディ(FENDI)」は8日にパリで、カール・ラガーフェルドとのコラボレーション50周年を祝し、オートクチュール・コレクション“オートフルール”を発表した。事前にカール・ラガーフェルトが「私にとってファーと言えば『フェンディ』、『フェンディ』と言えばファー。“オートフルール”は、ファーの王道を見てもらえる機会になるだろう」と語っていた通り、メゾンの持つファー技術の粋を集めた圧巻のコレクションを披露した。
会場はアールヌーボー建築の代表作と言われるシャンゼリゼ劇場で、幕前にはシャンパンが、客席にはオペラグラスが用意されるなどクラシックな観劇スタイルを演出。幕が上がるとローマの風景と建築の絵画が現れ、それを前にランウエイショーを行った。
プレタポルテでも常に、染色や加工、異素材の組み合わせなど新しい技術を取り入れた斬新なファーアイテムを発表しているが、今回はよりクラシックなコートが中心に。ローマの建築にインスパイアされたデザインを、ローマの自社ファー工房の職人、パリの刺しゅうの職人、ロシアの染色の職人など、その道の第一人者たちが形にした。
黒は黒でもメタリック調に染めた黒であったり、リンクスとミンクとフォックスなど数種類のファーを極小のピースにカットしてはぎ合わせて柄を作り出したりと、遠目には分からない技術も多い。羽根のコートのように見えてその実、羽根の形にカットした小さなファーを大量に組み合わせたコートは圧巻だ。