発酵技術で循環型社会の構築を目指すファーメンステーションは、SXキャピタルと新生企業投資、JR東日本スタートアップから2億円の資金を調達した。資金を活用して事業開発・技術強化を行い、事業成長に向けた人材採用を加速。研究開発型スタートアップとしてサステナブルな製品開発・事業展開を進める企業に向けた、圧倒的な技術プラットフォームを構築する。
同社は2009年に創業し、岩手県奥州市に研究開発拠点兼自社工場を持ち、独自の発酵・蒸留技術でエタノールやサステナブルな化粧品原料などを開発・製造する。これらを化粧品メーカー・原料卸に販売する原料事業のほか、自社ブランドによるオーガニック化粧品事業、化粧品・ライフスタイル製品などのODM・OEM事業を行う。さらに食品・飲料工場の製造過程などで出る副産物・食品残さなどの未利用資源を活用しアップサイクルすることで、新たな高付加価値の商品を生み出す事業開発をアサヒグループホールディングスやANAホールディングスと取り組んでいる。
今後はこれらの事業をスケールアップするため、経営・組織を強化する。医療情報のエムスリーで事業責任者などを歴任した北畠勝太氏が最高執行責任者に就任した。酒井里奈ファーメンステーション社長は「世の中の未利用資源を価値あるものに再生し、循環型社会を構築するのがわれわれのミッション。気候変動などの地球規模の課題を受け、これまで以上にサステナブルな事業が求められている中で、まさに今これまで取り組んできた事業を加速化すべきタイミングだと感じている」とコメントした。