フランス・パリ発のラグジュアリーブランド「ランバン(LANVIN)」は、アメリカの実業家やソーシャライトとして知られるパリス・ヒルトン(Paris Hilton)を起用した2021年春夏コレクションの新広告を発表した。ビジュアルは、1950年代のニューヨークで“スワン”と呼ばれた社交界の女性の写真が着想源になった。現代版“スワン”を“インフルエンサー”と捉え、元祖インフルエンサーであるパリスを指名。撮影は写真家のマート・アラス(Mert Alas)とマーカス・ピゴット(Marcus Piggott)が担当した。
クリエイティブ・ディレクターのブルーノ・シアレッリ(Bruno Sialelli)は、「これまでとは異なる形でパリスをで表現したいと思った。長いブロンドヘアときらびやかなスタイルで知られ、“有名であることで有名”という元祖インフルエンサーの彼女の世界観から離れて、スワンに変身するような姿を見せたかった。スタイリングを削ぎ落として、彼女の自然な美しさを捉えることができた」と語る。
パリスは「私は以前から『ランバン』のファンで、創業者のジャンヌ・ランバン(Jeanne Lanvin)を尊敬している。彼女は小さい店から130年後の今も存在するブランド、帝国を築き上げた。その企業家精神はとても素晴らしいと思う」とコメントした。
昨年10月に上海の中国庭園ユーガーデン(豫園、Yu Garden)で発表された同コレクションは、歴史への敬意と同時に時代を反映し、過去を利用して未来を創造するという思いが込められている。