「ビューティフルピープル(BEAUTIFUL PEOPLE)」が楽天の支援プロジェクト「バイアール(by R)」の一環で、2021-22年秋冬コレクションのファッションショーを3月15日に東京・渋谷で開催した。「SELF-LOVE LIVE」と題した今回のショーは4日にオンライン開催されたパリ・ファッション・ウイーク(以下、パリコレ)で披露したコレクション動画「SELF-LOVE MOVIE」の続編。パリコレ動画では、洋服を上下ひっくり返しても着用できる新たなパターンテクニック「ダブルエンド(double-end)」を紹介し、冨永愛らモデルが、鏡のような演出で2パターンの着こなしを見せた。
会場の中央にはピラミッドをかたどった2つのクリアボックスが並び、一つは上下逆さまに置かれた。ショーが始まると、ピラミッドの4面に冨永愛らモデルがポーズを取る映像が上下反転して映し出された。これはケイト・モス(Kate Moss)のホログラムがフィナーレに映し出された「アレキサンダー・マックイーン(ALEXANDER McQUEEN)」06年秋冬の伝説のショーへのオマージュ。またBGMは、逆さの楽譜で演奏した「ゴルトベルク変奏曲」を流し、あらゆるものを反転させて、今回のテーマを結びつけた。
“違い”を楽しむコレクション
パリコレではウィメンズモデルのみを起用していたところ、東京ではメンズモデルも登場。同性のそっくりなモデル2人組や男女2人組、背丈や肌の色も異なる2人組がペアとなって、それぞれ別のバックステージから入場し、ランウエイの中央ですれ違う。同一または色違いの服を、異なる着方で着用し、“1着で2通りの着方が可能”な「ダブルエンド」のスタイリングの幅を見せる。例えば、一人は通常の台襟付きの白シャツ(ワイシャツ)とサルエルパンツを合わせ、もう一人はシャツを逆さにしてボウタイブラウスに、パンツはファスナーを開いて反転させることでワイドパンツとして着用している。また一人がケープコートとして羽織るアウターは、逆さにすることでケープ部分がスカートのように垂れ下がってロングコートになる。対になったルックから、違いを見つける楽しさがある。
さらに先日発表されたばかりの「ミズノ(MIZUNO)」とのコラボレーション第2弾もお目見え。フロントローには冨永愛の姿もあった。ショー後にデザイナーの熊切秀典は冨永の元に駆け寄り握手。パリと東京の2都市のファッション・ウイークを結んだストーリーが完結した。