ファッションとビューティ、オフラインとオンラインを結びつける「WWDジャパン」がスタートした「ビューティ・インサイト」は、「WWD JAPAN.com」のビューティニュースを起点に識者が業界の展望を語る。識者は、美容媒体の編集長やコンサルタント、エコノミスト、そしてサロンスタイリスト。ビューティ業界の半歩先は、ファッション業界の“道しるべ”にもなるだろう。今週はエコノミストによる「女性支援とEGS投資」と「オピニオンリーダー」の話。(この記事はWWDジャパン2021年3月15日号からの抜粋です)
今週の識者
崔真淑/エコノミスト
ポーラがシワ改善ブランド「リンクルショット」の3月の売り上げの一部を女性支援団体に寄付するという。国際女性デーに合わせた施策なのはもちろん、現在株式市場で浸透しているESG(Environment=環境問題、Social=社会問題、Governance=企業統治)も大きく影響している。
国際連合が2006年に作成した責任投資原則(Principles for Responsible Investment、以下PRI)は、投資を通じてESGを考慮するための必要な6つの原則を明示しているが、このPRIに賛同し署名した投資家は投資行動にESGの課題を取り込まなければいけない。20年度はPRIに署名した投資家の運用金額が1京円を超えているほど、ESGが企業価値において存在感を増している。そして、世の中には日経平均株価に連動するファンド(インデックスファンド)があるように、ESGスコアの高い企業にのみ投資するファンドも存在する。投資家に対し、それらの金融商品に投資を促すのが今の流れとなっている。
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