MOVIE
「ヴァレンティノ オート クチュール(VALENTINO HAUTE COUTURE)」はローマで行う2015-16年秋冬オートクチュール・コレクションの模様を生中継する。発表日時は7月10日の午前2時30分から(日本時間)。
REPORT
時空を超え古代ローマを体感するスペクタクル・ショー
「ヴァレンティノ オート クチュール(VALENTINO HAUTE COUTURE)」は9日、ローマ旗艦店のリニューアルオープンを祝して、2015-16年秋冬オートクチュール・コレクションとパーティーをイタリア・ローマで開催した。
8日までパリに滞在していたジャーナリストやモデルの多くは「ヴァレンティノ」のチャーター機でローマへ移動し、メゾンの顧客も世界中からローマへ招待された。招待客たちは、ショーの前にまずシークレットツアーに参加し、特別に公開された10カ所の名所を訪れた。メディチ家の別荘や、1701年に開館した図書館、個人所有の邸宅、小さな教会の聖具保管室、ローマ歌劇場の倉庫など、いずれの場所でも「ヴァレンティノ オート クチュール」のアーカイブが展示され、絵画やオペラなどクリエイションの源泉を知る内容に。まさに街を挙げてのイベントとなった。
ショーのテーマは、「ミラビリア・ウルブス・ロマエ」という名前の古いガイドブック。ローマを訪れる巡礼者のために1000年以上前に作られた写本で、そこには巡礼地の魅力だけでなく訪れた人の感想や物語が書き込まれたという。「ローマから受けるインスピレーションは尽きることはない」と語るクリエイティブ・ディレクターのマリア・グラツィア・キウリとピエールパオロ・ピッチョーリもまたローマカルチャーの伝承者。イベントを通じてまずは街の魅力を体感してもらうことで、メゾンが大切にしているローマとのつながりや歴史の豊かさを伝えた。
ツアーの後、夕暮れの時間帯にスペイン広場近く、ミニャレッリ広場で開かれたスペクタクルなショーもまたローマの歴史と深く結びついたものに。黒に始まる荘厳なドレス群は、古代ローマの衣装をほうふつとさせる。伝説の動物グリフォンの装飾や、戦士の鎧のようなパネル調のカッティング、遺跡に見られる窓の形のカットワーク、豊潤の象徴の麦の総刺しゅうなどが次々と登場し、街と空に響くオペラが古代ローマへのタイムスリップへといざなった。
ペネロペ・クロスをはじめとするセレブリティーや、創業デザイナーのヴァレンティノ・ガラヴァーニも来場。ショーに続くローマ郊外での野外パーティーを楽しんだ。