三陽商会は、1月21日に公表した希望退職者募集の150人程度の枠に対して180人が応募したと17日に発表した。同社の希望退職者募集は2013年以降で4回目。特別退職金と再就職支援に関する経費として、2021年2月期決算に特別損失約13億円を計上する。
同社は15年6月末に売上高の半分を占めていた「バーバリー(BURBERRY)」ブランドのライセンス契約が終了。大きな穴を埋めるべく「マッキントッシュ ロンドン(MACKINTOSH LONDON)」をはじめとする後継ブランドの育成に取り組んできたが、苦戦を強いられてきた。
慢性的な赤字体質からの脱却のため、20年4月に公表した「再生プラン」の下、大規模な店舗閉鎖(21年2月期に160店舗)などの事業構造改革を進めてきた。だがコロナによる2度目の緊急事態宣言の発出によりさらなる経営環境の悪化が見込まれる中、4回目の希望退職募集を余儀なくされていた。