社会人歴数年の皆さんへ、
ユナイテッドアローズ栗野さんが悩みの相談に乗ってくれます
ここ数年、弊社に入社してくる若者たちの価値観にハッとさせられることが多くあります。多感な10代をスマートフォンやSNSと過ごした世代は、価値観がフラットな人が多く、環境やジェンダーをはじめとする社会問題に対する意識が高い、少なくとも抵抗が少ないように私には見えます。だからなのか仕事を教える際も「これはこうだよ」と私の視点や考え方、知識をそのまま“伝授”するのは何か違う、と思うことも同時に増えました。特に私たちが扱う商品であるメディアは、生きてきた年数も価値観も異なる複数の視点を通じてひとつの事象を見た方が読者にとって面白く有益な情報を提供できる、と思っています。
最初にそれを形にしたのが2016年に週刊紙で特集した「23歳の記者から山本耀司への37の質問」です。
当時「ヨウジヤマモト」は若い世代から改めて支持を得るようになっていました。その背景を知りたいと思ったところ、インタビューがOKに。そこでインタビュアーは「ヨウジヤマモト」好きの23歳に任せました。耀司さんへの貴重なインタビューの機会ですから、私自身が乗り出したい気は満々でしたが、立候補をし、一晩で大量の質問を用意してきた怖いモノ知らずの23歳に託したら自分だけでは見えない景色が見えそうだ、と思ったのです。博打要素がなかったかと言えばウソになりますが、インタビュー当日、ガチガチに緊張している23歳に対して耀司さんはとても優しく誠実で、そのご協力もありよい記事になったのでした。
来月4月5日号のウィークリー「WWDジャパン」の特集「新入社員のためのAtoZ(仮)」も同様に、弊社のZ世代チームが現在鋭利制作中です。このコロナ下でキャリアをスタートした彼らが、同じくこのコロナ下でこの業界を選び、飛び込んでくる後輩たちにどんなメッセージを送るのか。今回も私は口出したくなるのをググっと我慢して見守っている最中です。
そのZ世代記者から、このレターを読んでくださっている社会人数年目の方たちへ伝言があります。企画のひとつにユナイテッドアローズ上級顧問の栗野宏文さんが皆さんの“悩み”に答えてくださる質問コーナーがあります。仕事をしながら一人思い悩んでいること、聞いてみたい質問があればぜひこのレターに返信の形でメッセージをお寄せください。締め切りは3月21日(日)です。
私も尊敬する栗野さんは知識が広く、基本的には何でも答えてくれます。ただしひとつ注意があります。栗野さんは何歳になっても尖ったナイフのようなところがあり、常に本気で本音です。愛ある厳しい言葉をもらっちゃうかもですがきっと人生の糧になるに違いありません。どしどし参加してください。栗野さんを知るインタビューはこちらです。そういえば、こちらのインタビュアーも弊社のZ世代です。
> 「モードは終わった」by栗野宏文上級顧問 連載「モードって何?」Vol.5
(※注 質問の受け付けは終了し栗野さんにお答えいただきました。下記の関連記事もぜひ併せてお読みください)
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