資生堂、花王、ポーラ・オルビス ホールディングス(以下、ポーラ・オルビスHD)の2020年12月期決算が出そろった(コーセーは3月期決算のため除く)。新型コロナウイルスのパンデミックの影響が大きく、3社ともに20年度は大幅な減収減益となった。国内はインバウンドの消滅やメイクアップの低迷による苦境が依然として続く一方で、中国市場は早くも復調傾向にある。3社の通期決算と21年から始まったそれぞれの中期経営計画から、国内ビューティ企業のアフターコロナへの道すじを探る。(この記事はWWDジャパン2021年3月1日号からの抜粋です)
新型コロナウイルス感染拡大によって、国内の消費活動は落ち込み、コロナ禍以前の経済に回復するにはかなりの時間を要すると予測される。その中で消費者の買い物の仕方や、求める化粧品は大きく変化。資生堂はインバウンドの消滅や厳しい経営環境の中で注力ブランドへの投資を続けたものの回復には至らず、3社の中で唯一最終赤字に転落した。2020年12月期決算の特徴は、①メイクアップの低迷、②中国市場の成長、③EC化率の向上だ。
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