安井謙太郎、真田佑馬、諸星翔希、森田美勇人、萩谷慧悟、阿部顕嵐、長妻怜央の7人組の男性ユニットの7ORDER(セブンオーダー)が、3月5日〜29日まで池袋パルコの「パルコファクトリー」で、写真家の浅田政志が撮り下ろした写真を展示した展覧会を行っている。2019年5月に始動後、今年1月にはメジャーレーベルでデビュー。ファッション、音楽、演劇、アートなど、それぞれのメンバーの多彩なキャラクターが支持を集める、注目のアーティストグループだ。写真家の浅田と、メンバーで楽曲などを手がける真田とファッション好きで知られる森田に話を聞いた。
WWD:7ORDERを撮影した経緯は?
浅田政志(以下、浅田):パルコから展覧会のために撮影してほしい、というオファーを貰ったからです。これまでもいろいろな人を撮って来ましたが、7ORDERの人たちはみんな性格が良くて、気を使わずに楽しく撮れました。
真田佑馬(以下、真田):実は僕らの方から、浅田さんに撮っていただきたいとリクエストを出したんです。浅田さんの写真集「浅田家」で、ご家族が消防士に扮した写真がとても印象に残っていて、せっかくの機会なのでほぼダメ元でリクエストをさせていただいたんです。なので引き受けていただいた時点で、僕らはすごく嬉しくて。だから撮影のときは、ずっと「こんな風に撮ってもらえるんだスゲー」という感じでした。今回は土木作業員と侍に扮した“七人のサムライ”というコスプレの撮影もあったのですが、その日はガチガチに緊張してて、その日のことはほとんど覚えておらず(笑)。
森田美勇人(以下、森田):そうそう。でも、1月13日の日本武道館のライブツアー風景を撮っていただいた写真を見たときにはすげー感動しました。写真がすっごく温かいんですよ。ツアーの写真はライブ中だけでなくバックステージにも入っていただきました。これまで、こういった生の姿をあまり撮られたことなかったので、「あーこんな感じだったっけ?こんな感じだったのか」と。武道館ライブが1月13日で、展覧会が3月5日からだったので、実際にちゃんとライブ写真を見たのは展覧会の会場でだったんです。なので展覧会の会場で初めて見て、余計に感動しました。ファンを始め、ぜひ色んな方々に見ていただきたいです。
浅田:武道館ライブは大変でした(笑)。当初ツアーの撮影は予定に入ってなかったのですが、新型コロナで展覧会の開催時期が延びて、ツアーの日も撮影に入れたんです。当日はツアー撮影のフォトグラファーと一緒にバズーカーみたいな超望遠のレンズを持って撮影に入りました。けどライブは動きも激しいし、7人をきちんと撮らないとというプレッシャーもあって。ただ、土方と侍はステージをこちらで作って、という感じでしたが、ライブは逆に文字通り彼らのステージなので、どう伝えるかは撮影の前に考えました。でも、その上で「そのままを撮ろう」と。
真田:いろんな僕らを浅田さんに撮影いただけて、それをいろんな方に見ていただけるなんて本当に夢みたいです。
7ORDER、ファッションを語る
WWD:代表作の「浅田家」など、自らの家族をテーマにした写真を撮られてきた浅田さんですが、「ケイスケカンダ(KEISUKE KANDA)」でファッションシューティングも手掛けています。もし7ORDERでファッションシューティングするとしたら、どう撮りますか?
浅田:ファッションシューティングはそれほど積極的にしているわけではないですが、7ORDERとならやってもいいですよ。うーん。そうだな、ハイブランドのスーツを着てもらうのはどうでしょう?
真田:はい!ぜひやりたいです!というか、浅田さんに撮っていただけるなら、なんでもやります!
WWD:7ORDERとして、やりたいファッションシューティングは?
森田:ぼくらはなんでもチャレンジしたいと思っていて、あまり仕事でスーツを着る機会がないので、そういった意味でもぜひハイブランドのスーツを着る撮影というのはやってみたいです。特に僕はファッションが好きなので、ぜひいろいろなブランドやファッションの仕事に挑戦したいと思っています。
WWD:「グラウンドY」とコラボレーションするなど、森田さんはファッション好きとして知られていますが、ファッション遍歴を教えてください。
森田:母がファッション好きだったので、小学生のころからよく古着屋に連れて行ってもらっていて、服も自分で選んでいました。僕自身は超平凡な中学生だったんですが、そのころから自分で服は選んで買っていました。母はもともと服が好きな上に、けっこうファッションの好みがあって、それからずれたりすると、かなり直接的なダメ出しをしてくるんですよ。性格的にもズバッと言うタイプなので。高校生にときにビンテージにはまって、当時はよく原宿の「ベルベルジン」や高円寺の「サファリ」などに通ってました。稼いだお金の有り金をはたいてボロボロのビッグEやビンテージの”チャックテイラー”を買っては、母を激怒させていました。
WWD:自分で稼いだお金で買ったので、それほど怒らなくてもとは思いますが。
森田:母親的には、高校生の僕には身の丈に合わない値段と、見た目のユーズド感が気に入らなかったんです。今でも古着っぽい服を着ていると母に、「そんな格好で仕事に行って大丈夫なのか?」みたいなことを言われます。基本的に母は「きれいめ」ファッション派なんです。
WWD:最近はどういった服やお店に?
森田:それが最近は全然服を買わなくなったんですよ。でも最近好きなのは、今日も着ている「セント マイケル(SAINT MICHAEL)」や「レディメイド(READYMADE)」です。
WWD:他には?
森田:滅茶苦茶ハマっているのは浅草の「ザ・スリーラバーズ(THE THREE ROBBERS)」です。僕が知っている限りでは会員制のお店で、いつも事前に予約して行っています。
WWD:ちなみにメルカリなどはやらないんですか?服好きあるあるですが、昔買った服が家に入り切らず、フリマアプリを使う人は多いですが。
森田:僕はメルカリ、やったことないです。基本的に、小学生のときに買った服も取っておくタイプです。今でも中学生くらいのころに着ていたスヌーピーのTシャツが取っています。もうスヌーピーの絵柄がボロボロになって流石に着れなくなったので、今は部屋に飾ってますね。そんな感じなので、将来古着屋さんをやれるくらい実家は服でパンパンです。
WWD:では真田さんはどんなファッションを?
真田:っていうか森田くんの後は話しづらいっす(笑)。森田くんの服好きはメンバー内でも有名で、誰とは言いませんが、森田が中学生のときに着ていた服をもらって着ているメンバーもいるくらいです。でもいいんです。僕は逆に、今年は「記号的ファッション」を打ち出していく、つまりは全面的にブランドの名前に頼ったファッションをきちんと世の中に発信していくと決めたんです!
WWD:では推しのブランドは?
真田:「マルニ(MARNI)」と「アクネ ストゥディオズ(ACNE STUDIOS)」です。
森田:真田くんはすごいっすよ。僕は「アクネ」金太郎飴って呼んでいるんですが、「アクネ」ロゴがデカデカと載ったジャケットを脱ぐと、下からまたロゴがそこら中についた「アクネ」のニットを着ていて、パンツも「アクネ」のロゴ祭りみたいな。「マルニ」の日は全身「マルニ」で、極めつけは「マルニ」ってロゴの入ったケースカードを首から下げてるんで。でも、真田くんの色使いとか服の組み合わせ方のセンスは僕は好きだし、かなりいいと思います。
真田:まあ僕はロゴをどこまで使いこなすかってことに全力を尽くしてますんで。
WWD:ちなみにお二人のよく行くショッピングスポットは?
森田:あまり詳細は言いたくないのですが、基本的に浅草の「スリーラバーズ」のような特定のお店を巡回する感じです。
WWD:伊勢丹メンズ館みたいなファッションの定番スポットには行かないんでしょうか?
森田:あまり行かないですね。
真田:マジ?伊勢丹メンズ館行かないの?なんで?ファッション好きの聖地じゃん!俺なんて暇さえあれば行ってて、トイレがどの時間にどこのフロアが空いているまで把握してるよ。
WWD:そんな真田さんのファッションの原点は?
真田:言われてみれば、小学校のころにメチャクチャ流行った「ロアー」「ロエン」のミッキーのパーカーですね。そのときに胸を撃ち抜かれて、こんな自分が出来上がったのかもしれません。
WWD:浅田さんは、服はどうでしょう?
浅田:「ケイスケカンダ」「カナタ(KA NA TA)」の撮影をしているので、その服が多いですね。知っている人から服を買いたくなるんです。あとは妻が選んでいます。もともとファッションブランドのプレスをやっているので、似合う服を選びたくなるみたいで。「ケイスケカンダ」はアイコニックなシリーズの一つに、“刺し子”のアイテムがあるのですが、地方の撮影のときなんかは、おばちゃんにそれを見て話しかけられたりします。コミュニケーションを誘発する服っていう感じが好きです。
WWD:最後に一言。
森田:インスタのハッシュタグじゃないですが、「#オシャレな人とつながりたい」っす。オシャレな人ってどこで出会ってるんですかね?前によくメンバーと三茶で飲んでときに、超オシャレな人をよく見て、あー俺もこの人たちとファッションとか服について話したいって思ってました。今後はもっとファッションの仕事を増やしていきたいと思っています。
■WE ARE 7ORDER IN PARCO
日程:3月5日〜29日
時間:11:00〜20:00
定休日:なし
場所:池袋パルコ7F「パルコファクトリー」
入場料:一般 1000円 *小学生以下無料、新型コロナウイルス対策のため、日時指定の前売券入場制