タカラベルモントは、産前産後の女性に向けたヘア&ボディーケアブランド「ミー(M.I)」を産婦人科クリニックなどで4月1日に発売する。そのほかの販売チャネルは検討中だ。
妊娠中・出産後の女性の中にはホルモンバランスの変化から、今までのヘアケアやボディーケアをそれまでのように使えない人がいることに着目。婦人科領域における事業知見とプロフェッショナル向け毛髪用化粧品の研究開発の知見を融合し開発した。
ブランドコンセプトは “やさしく私をつくる。”。シャンプー、トリートメント、ボディーソープの3アイテム(3300〜4400円)を扱う。出産前後の女性の特徴的変化である肌や髪の乾燥・パサつきと匂いへの敏感さに着目し、ホホバ種子油やオリーブ果実油、ワサビノキ種子エキスといった植物由来成分を共通配合。しっかり洗いながらも肌と髪を優しくいたわる処方を追求した。香りはつわりの時期でも抵抗感が少ないとされる、ナチュラルで穏やかなマンダリンオレンジの精油を選んだ。
「ミー」を手掛けたメディカル事業部はこれまで、産婦人科との関わりも多かったものの診察台や分娩台などの機器が中心で、化粧品の開発は今回が初めて。自身も妊娠中で開発の中核を担ったメディカル事業部マーケティング部の山本理奈さんは、「髪質の変化や、頭皮のかゆみ、匂いに敏感になったことなど、妊婦だからこそわかる変化や悩みがたくさんあった。体の変化に合うヘアケアがなく大好きだったバスタイムが憂鬱になり、ストレスまで感じるほどに。赤ちゃんが最優先で、自分のことは後回しになってしまう出産前後の女性たちの入浴時における悩みやストレスを軽減したい思いが商品開発のきっかけ」と話す。メディカル事業部が発足して約50年、産婦人科領域に進出して約42年が経ったが、今後は機器だけでなく女性のライフスタイルに寄り添うために産婦人科領域に向けたウィメンズヘルスケアに取り組むという。
タカラベルモントは1921年に鋳物工場として創業。67年に医療分野に進出し、診察台やデンタルユニットなどを手がける。現在は化粧品や理美容機器などのサロン事業とデンタル、メディカル事業を中心に据える。2021年10月5日に創業100周年を迎えることからパーパス「美しい人生を、かなえよう。」を制定し、次の100年に向けて歩みを進めている。