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ブランドのサブスクレンタルはいかが? エディターズレター(2021年3月25日配信分)

※この記事は2021年03月25日に配信した、メールマガジン「エディターズレター(Editors' Letter)」のバックナンバーです。最新のレターを受け取るにはこちらから

ブランドのサブスクレンタルはいかが?

 「レンタル」「サブスク」「リセール」――この3つの盛り上がりとビジネスとしての進化については個人的に注目しています。新品を作って売るだけがビジネスではないですよね。

 で、ラルフ ローレンがサブスクレンタル開始です。

> ラルフ ローレンが米国で“定額レンタル”サービスを開始 変化する消費動向に合わせて

 前回のレターで、ブランドがリセールも手掛けることのメリットを考えてみましたが、サブスクレンタルも実に可能性大です。

 まず消費者にとって、好みのブランドなのであれば、一定金額でいろいろ試せるのって経済的だし、効率的。そのブランドに興味はあるけど、価格の面で躊躇するという人にも有効です。「ザ・ローレン・ルック」の場合、シャツ1枚程度の金額で月4枚の服を借りられます。交換も可能だし、気に入れば購入も可能。もちろん返却の手間はありますが、できるだけ“捨てない生活”を心掛けたい昨今、返すことが前提で入手するって、時流にもマッチしています。今回の取り組みは、レンタル回数の上限を超えたものを非営利団体に寄付すると明確にしている点も高ポイントです。

 ブランドにとってもメリット大。ブランドのサブスクレンタルを利用するということは間違いなくそのブランドが好きな人か興味のある人です。「本当に好みだ!」とか「試しに着てみたら周りからすごく褒められた」という体験を生み出せれば、相当しめたもの。ファン度が増すこと間違いなしです。その感動体験をいかに生み出せるかが、このビジネスの鍵ですね。定期的に顧客からフィードバックが得られるわけで、信頼関係作りに最も適したビジネスモデルといえそう。自分たちでやることに大きな意義があります。ラルフ ローレンは新規と若い顧客の獲得に意欲満々です。

 おまけに貸せば貸すほど、1点あたりの商品の利益率も上がります。ベイン&カンパニーのリポートにもありますが、循環型のブランドビジネスモデルとして、今後さらに多くのブランドが取り入れるでしょう。続くニュースに期待。私自身も試してみたいなとも思いました。

VIEWS ON WWD US:「WWDJAPAN」のライセンス元である米「WWD」は1910年から続くファッション業界専門紙です。世界中のデザイナーや企業のトップと強く繋がっており、彼らの動向や考え、市場の動きをいち早く、詳しく業界で働く人々に届けています。そんな米「WWD」の翻訳記事から、注目すべきニュースの紹介や記事の面白さを解説します。

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