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子ども服の西松屋、過去最高の業績 21年2月期の既存店売上高12%増

 子ども服専門店の西松屋チェーンの2021年2月期業績は、売上高が前期比11.5%増の1594億円、営業利益が同6.3倍の120億円、純利益が同7.6倍の82億円だった。売上高、利益ともに過去最高を更新した。子育て世代に欠かせない衣料品、衛生用品、玩具などを低価格で提供する同社の強みがコロナ禍で支持された。

 既存店売上高は前期比11.8%増。外出自粛を強いられる中、都心ではなく消費者の自宅近くに立地し、子育てに必要な商品を一通りそろえる同社の利便性が見直された。特に新規客が増加した。子ども服のプライベートブランド「エルフィンドール」、おしりふきなどの衛生用品がよく売れた。大幅増収に加えて、冬物衣料の販売が好調で年明けの処分セールの比率が減ったこともあり、粗利益率は1.9ポイントも改善した。

 31日にオンラインで会見した大村浩一社長は「コロナ下の1年間で生活必需品には強い需要があることが改めて分かった」と振り返り、今期以降も攻勢をかけていくと述べた。

 22年2月期の業績予想は、売上高が前期比6.6%増の1700億円、営業利益が同13.3%増の137億円、純利益が同10.5%増の91億円で、2期連続の最高業績を目指す。前提となる既存店売上高は同4.4%増。期末店舗数は純増40の1049店の見通し。今期内に自社EC(ネット通販)サイトを立ち上げる。

 同社は25年2月期を最終年度とした中期経営計画も発表した。売上高2000億円、経常利益140億円、店舗数1200店を目指す。多店舗化および既存店の大型化、ECの成長、海外でのPBの卸売事業の拡大などを盛り込む。国内では少子化が進むが、大村社長は「子ども服と関連雑貨を合わせた市場規模は約2兆円と言われている。当社のシェアは8%ほどに過ぎず、少子化でもシェアは伸ばせる」と話した。

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