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スーパーモデルのナタリア・ヴォディアノヴァによるマスクが登場 環境への配慮と高い性能を両立

 ロシア出身のスーパーモデルのナタリア・ヴォディアノヴァ(Natalia Vodianova)は31日、循環型のアイテムを手掛けるテック企業ペンタトニック(PENTATONIC)と共同で手掛けたマスクライン「マスク(MASUKU)」を発売した。第1弾の“マスク ワン(Masuku One)”は、リサイクルされた素材とリサイクル可能な素材を使用して、洗えて繰り返し使用できる。フィルター効果は約94%で、米国医師会が報告する一般的なサージカルマスクのフィルター効果の40〜70%を上回り、医療用のN95マスクが持つ90〜99%に近い性能を持つ。価格は49ポンド(約7300円)。

 ナタリアとペンタトニックは、日本語のローマ字読みから取った合同企業マスク(MASUKU)を設立。都市部で特に問題となっている大気汚染への対策として、2018年にスタートした。開始当初は中国を拠点にしていたが、パンデミックによって生産に影響が出たことでヨーロッパに移動。パンデミック以降増加した使い捨てマスクの廃棄問題に目をつけ、循環性に重きを置くサステナブルなマスク開発を行う。制作には多様な材料を細かく紡糸するエレクトロスピニング法を採用し、人間の髪の毛より1000倍細い素材の使用を実現した。

 ナタリアは20年9月、LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)の創業者ベルナール・アルノー(Bernard Arnault)の息子で実業家のアントワン・アルノー(Antoine Arnault)と結婚した。モデルとして活躍する傍ら、慈善家・投資家としても活動する。ナタリアは「“マスク ワン”は環境負担を軽減して作られている。マスクの機能性がどれほど高くても、サステナブルでないと意味がない。今後マスクを使用しないで済むことを願うが、最も機能的でサステナブルな選択肢を用意したい。一方でポストコロナの世界でも健康やウエルネスのためのマスク着用に期待する。私たちは日常的に紫外線から肌や目を守り、浄水された水を飲んでいる。汚染された空気の中で過ごすことの健康への害をもっと考慮するべきだ」と語った。

 ヨハン・ボーデッカー(Johann Boedecker)=ペンタトニック最高経営責任者は、「多大な時間と労力をかけてマスクを開発した。高いフィルター性能や通気性、快適さ、さらにスタイルにも妥協していない」とコメント。今後、“マスク ワン”同様にエレクトロスピニング法で作られた素材を使用した多様なマスクの開発に取り組むという。

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