新年度を迎え、4月1日に国内ビューティ企業各社が入社式を開催した。昨年はコロナ禍で延期やオンライン配信で実施する企業が多かったが、今年は会場とウェブ配信を併用したハイブリッドな形となった。
資生堂は4月1日にグループ会社含め224人の新入社員が入社した。入社式は感染予防対策をとった東京・銀座の花椿ホールで25人が、199人がオンラインで参加した。全員を前に魚谷雅彦資生堂社長兼CEOは「この変化の大きな年に入社したことを1 つの記憶として覚えていてほしい。資生堂で、『私はこれを実現したい』という目標を自分から積極的に見つけ、その目標に向かって努力を重ね、常に成長し続けてほしい。それが当社を動かす何よりの原動力となる。志を見失わずにチャレンジし続けた先には、必ず成長の瞬間が待っている」とエールを送った。
入社式は、全新入社員と配属グループ会社社長による「My Challenge」宣言(自分の抱負を一言で語るコーナー)や先輩社員によるウェルカムメッセージ、大阪茨木工場との中継、チャット機能の活用など、オンラインでも社員一人一人が参加意識を感じられる内容となった。
入社後はグループ会社や部門によって異なるものの感染防止策を徹底の上、研修会場の分散・少人数開催や、オンラインを活用した基礎研修などを実施する予定だ。
コーセーは総合職で36人、美容部員84人を新規採用した。感染防止対策の一環として、オフラインとオンラインを組み合わせた形式で入社式を開催した。同社がこうした形態で入社式を行うのは初めて。オフラインでは12人が参加した。
入社式では一人一人が入社に向けた想いを表現した「決意の漢字」を掲げるなどした。小林一俊社長は「デジタルの活用が進むことを見据え、さまざまな“データ”に敏感になり、“エビデンス視点”に裏付けられた新たな提案・チャレンジを期待する。新鮮な感覚や斬新な発想を活かして重要な仕事を任されるはずだ。このコロナ禍を明るい未来が早く到来するチャンスととらえ、何事にも意思とエビデンスを持ち、前向きな発言ができるポジティブな人であってほしい。一人一人の強みを活かした活躍を大いに期待している」と述べた。
今後の研修はオンライン配信、オンデマンド配信を活用しながら、密を避けての少人数対面研修1日を実施する予定だ。
ポーラ・オルビスホールディングスは、感染対策をとった会場のみで開催した。グループ全体で69人の新入社員が参加した合同入社式で鈴木郷史ポーラ・オルビスホールディングス社長は「世間で言われている社会人像とは、こういう人たちだと決めつけて、そうなろうとはしなくていい。思いっきり自分をさらけ出して新しいことにチャレンジしてほしい」と語った。