ヘアサロン専売品などを取り扱うヘアケアメーカーのビューティーエクスペリエンスは3月29日、社名をb-ex(ビーエックス)に変更した。同社は2015年、社名をモルトベーネからビューティーエクスペリエンスに改称。今回は、以降社内外に定着したビューティーエクスペリエンスの略称を社名に変更することで、CI(コーポレート・アイデンティティ)をアップデート。b-exのスピード感を物語るブランディング・プロジェクトとなった。福井敏浩・社長と共に15年以来同社のブランディングを手掛けるのは、佐藤可士和クリエイティブディレクターだ。
前回は、「新しい美の体験をデザインする」をスローガンにビューティーエクスペリエンスへの改称に至っている。佐藤クリエイティブディレクターは、「さまざまなブランディングを手がけてきたが、普通は社名があって、ミッションやビジョン、スローガンがあって、それらを体現した製品が存在する。しかしビューティーエクスペリエンスは、コンセプトがそのまま社名。スピード感を持ってコミュニケーションできる新しいやり方だった」と振り返る。福井社長も「ミッションがそのまま社名なので、一貫性のあるビジョンを効率的に伝えやすくなった」という。
ではなぜ、好評だったビューティーエクスペリエンスという社名を、さらにb-exに変えたのだろう?福井社長は、「『社名が長い』や『言いづらい』とのお声があった。一方社内ではb-exが浸透していたので、略称を社名にすれば、コミュニケーションのスピードがさらに上がるのでは?」と考えたという。それに対して佐藤クリエイティブディレクターは、「今回の改称は、時代に合わせて、社名をアイコン化したイメージ。b-exは社内やステークホルダーに浸透しているので、記号的にしてコミュニケーションの速度を高めるのは新しい戦略。社名変更によりCIをアップデートするのは初めてで、ワクワクした」という。
今後は、引き続きデジタルに注力しながら、B to BとB to B to Cのビジネスに加えてB to Cのビジネスに挑む予定だ。佐藤クリエイティブディレクターは、「今回の件も含め、進化のスピードが本当に早い。6年前、最初にうかがった時とは全く別の会社になっているくらい。b-exには、常に倍速のようなスピード感で進化して欲しい」とエールを送る。福井社長は、「社会的課題に取り組みたい。SDGs、特に環境問題を解決するプロジェクトをご一緒できたら」と佐藤クリエイティブディレクターへラブコールを送った。
b-ex
03-6757-7767