ビジネス

中国市場がカギとはいいますが エディターズレター(2021年4月8日配信分)

※この記事は2021年04月08日に配信した、メールマガジン「エディターズレター(Editors' Letter)」のバックナンバーです。最新のレターを受け取るにはこちらから

中国市場がカギとはいいますが

 ラグジュアリー企業は中国市場への投資を積極的に進めており、直近の四半期が2ケタ増となるなどコロナ禍から復活し始めています。

> ラグジュアリー企業の2020年12月期決算 コロナ禍でも強さを発揮したのは?(有料会員限定記事)

 いち早くコロナ禍から立ち直っているということもあり、中国市場の重要性はさらに増していますね。しかし、資本力があればとか、ブランドネームがあればということではない!ということがより鮮明になってきています。

 破綻した「フォーエバー21」も早々に中国市場から撤退していましたが、「オールドネイビー」が撤退を決め、ギャップの中国事業も売却を検討中とか。ナンバーワンSPA企業のインディテックス傘下3ブランドも撤退ですし、基幹ブランドの「ザラ」でさえも、ちょっと危うい?

> グローバルSPAの中国事業の撤退や売却相次ぐ 市場攻略のヒントは?

 つまり、もう大概のものは中国ブランドで十分足りるんですよね。

 「ユニクロ」の健闘ぶりが素晴らしいなと思いますが、上記の記事を読むとそれも納得。どこの市場に参入しても“付加価値”と“ローカルに根ざしたマーケティング”が必須だと思いますが、もはや中国ではそれがSUPERでないとダメなのだろうなと感じます。ラグジュアリーブランドの動きを見ていても、インフルエンサーにライブコマースをさせるなど、中国市場においてはだいぶ現地が主導して仕掛けているようです。

 そして、大変なのが「H&M」。つい先日、シモーネ・ロシャとのコラボ発売に中国のサイトがダウンするほどアクセスが殺到したと思ったら、ウイグル問題への対応で敵視され、中国大手ECサイトから突如姿を消す事態に……。目下、信頼回復に努力していますが、「ナイキ」や「ユニクロ」「バーバリー」に比べると、なぜ「H&M」にだけこれほどまでに対応が厳しいのか?と思っていたら、こちらに観測筋の見解。

> 渦中のH&M、「中国での信頼回復に尽力」と声明 ウイグル問題で

 中国市場で成功するのは並大抵でないと感じました。

VIEWS ON WWD US:「WWDJAPAN」のライセンス元である米「WWD」は1910年から続くファッション業界専門紙です。世界中のデザイナーや企業のトップと強く繋がっており、彼らの動向や考え、市場の動きをいち早く、詳しく業界で働く人々に届けています。そんな米「WWD」の翻訳記事から、注目すべきニュースの紹介や記事の面白さを解説します。

エディターズレターとは?
「WWDJAPAN」の編集者から、パーソナルなメッセージをあなたのメールボックスにダイレクトにお届けするメールマガジン。ファッションやビューティのみならず、テクノロジーやビジネス、グローバル、ダイバーシティなど、みなさまの興味に合わせて、現在8種類のテーマをお選びいただけます。届いたメールには直接返信をすることもできます。

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

疾走するアシックス 5年間で売上高1.8倍の理由

「WWDJAPAN」11月4日号は、アシックスを特集します。2024年度の売上高はコロナ前の19年度と比べて約1.8倍の見通し。時価総額も2兆円を突破して、まさに疾走という言葉がぴったりの好業績です。売上高の8割以上を海外で稼ぐグローバル企業の同社は、主力であるランニングシューズに加えて、近年はファッションスニーカーの「オニツカタイガー」、“ゲルカヤノ14”が爆発的ヒットを記録したスポーツスタイル…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。