「アンダーカバー(UNDERCOVER)」が3月、2021-22年秋冬コレクションを「楽天 ファッション ウィーク東京(Rakuten Fashion Week TOKYO)」で披露しました。“CREEP VERY”と題して日々の不安と未来への希望を込めたコレクションには、「新世紀エヴァンゲリオン」とコラボしたメンズと、大きなフリルや生き物の総柄で毒っ気あるファンタジーを詰め込んだウィメンズが登場しました。
展示会場で目立ったのは、やはり「エヴァ」コラボです。入り口には、人造人間「エヴァンゲリオン」をイメージしたロングコートとヘッドピースのセット(44万〜49万5000円、コート単体で24万2000円)がドドンと置かれていました。ナイロン製のコートは、生地の切り替えや腕のスケルトンパーツ、裏地のテープにまで「エヴァ」のデザインを反映させていますが、リアルクローズが軸なので、純粋に「着てみたい」と思えます。ボリューム満点のパフジャケット(38万5000円)は、カラーブロッキングや肩のパッチなどで「エヴァ」各機を表現。紫・緑・黒の初号機カラーは難易度高めでも、オレンジとイエローが基調の二号機ならアメカジっぽく着られそうです。ウール素材のマント(22万円)は、「コラボでもなかなか使用許可を出さない」(版権担当者)というアニメの原画をプリントし、ブラックライトで浮かび上がるギミックを付けました。在宅時間の増加を受けて昨年から提案しているパジャマのセットアップ(9万9000円)も「エヴァ」仕様にアップデート。鳥やペンギンなどの総柄に人類を襲う生命体「使徒」をプリントし、同ブランドらしいフェイクレイヤードを施しました。
アクセサリーで目立ったのは、作中の名セリフを英語で載せたロングマフラー(3万8500円)です。「You won’t die. I will protect you(あなたは死なないわ 私が守るもの)」(綾波レイ)や「Don’t run away(逃げちゃダメだ)」(碇シンジ)などの全8種がそろい、ポリエステルの中綿入りで防寒性も備えています。Tシャツやスエットは1万〜2万円代のアイテムもあり、店頭での争奪戦が予想されます。
両者のコラボは、「(『エヴァ』が)ずっと好きで、いつか一緒にやりたいと思っていた」と語る高橋盾デザイナーが、最新作公開を見据えて版権会社に声掛けしたことから実現しました。ヘッドピースなどは「サンプルの出来次第ではNGを出そうと思っていた」(版権担当者)そうですが、仕上がりを見て「どれもコスプレでなく、『アンダーカバー』のファッションになっていたので、GOサインを出した」とのこと。関係者も納得の完成度の高いコラボを、店頭でぜひチェックしてみてください。