「アパレル業界は厳しそうですね」。先日、アパレル以外の業種の方からそんなふうに声を掛けられた。コロナ禍によるブランド休止や店舗の閉鎖、人員削減といったニュースが連日のように報道されており、業界が非常に厳しい中にあるのは間違いない。……なんて書くと自分でも気がめいってくるのだが、そうした現実はありつつも「ファッションって、やっぱりすてきなところもあるじゃないか」と思わせてくれる出来事が最近あったので、紹介したい。(この記事はWWDジャパン2021年4月12日号からの抜粋です)
それは、アダストリアの坂野世里奈マーケティング本部マネジャーが社内公募制度を通して立ち上げた「Play fashion! for ALL」というプロジェクトとの出合いのこと。同プロジェクトでは、障害や持病がある人のニーズに沿った商品を、繊維商社の豊島と組んで3DCGを活用しながら形にしていこうとしている。まずは障害などを持つアダストリアのグループ会社社員3人の体形データを3DCGに取り込み、彼らが日常的に感じている不便を解消する服を製作中だ。このプロジェクトは単にCSR活動の一環とするのではなく、事業化を模索しているという。
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