世界のさまざまな分野でサステナビリティが広がっている。その声は、ファッション業界はもとより、眼鏡ブランドの間でも活発になってきた。自然環境に優しいモノ作りに先進的な「ステラ マッカートニー(STELLA McCARTNEY)」は、昨年ライセンス契約を締結したティリオス(THELIOS)と早速、生分解性のあるバイオアセテート素材を使用した眼鏡を展開。アルマーニ・グループ(ARMANI GROUP)も眼鏡におけるサステナビリティを宣言するなど、世界のファッションリーダーが機運を盛り上げている。(この記事はWWDジャパン2021年4月12日号からの抜粋です)
眼鏡のサステナビリティは、イタリアの大手企業からさまざまな取り組みが持ち上がっている。「ステラ マッカートニー」とライセンス契約を締結したティリオスのジョヴァンニ・ゾッパス(Giovanni Zoppas)最高経営責任者(CEO)は、「当社がサステナブルなモノ作りを目指す大きな一歩となる。このブランドと共に既成概念を変えたい」と変化への意欲を示した。
「ステラ マッカートニー」の眼鏡は素材の39%にヒマシ油を配合し、原材料の二酸化炭素排出量を40%カットしたバイオレンズを使用した。ゾッパスCEOは「彼女のデザインは美しさ、機能性、革新性への期待を裏切ることなく、アバンギャルドだ」と評する。
ステラ・マッカートニーは、「私たちは以前から地球に優しい素材作りに携わってきたが、その中にはプラスチック素材を多く使用するラグジュアリーな眼鏡分野も含まれる。私たちが手掛けるバイオテクノロジーのソリューションやサステナビリティに関する革新的な取り組みをティリオスに提案することで、『ステラ マッカートニー』のエコフレンドリーなビジョンを眼鏡のエキスパートと一緒に推進できることをうれしく思う」とコメントした。ティリオスは、さらにサステナブルなモノ作りを推進するため、イタリアの大手素材メーカー、マツケリーおよび特殊素材プロバイダーであるイーストマンと提携し、2022年を目指してリサイクル可能なアセテートを開発する新しい計画を明らかにしている。
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