「無印良品」を運営する良品計画は14日、2020年9月〜21年2月期の決算発表に合わせて、「無印良品の綿とサプライチェーンについて」というタイトルの文書を自社サイト上で公開した。中国の新疆綿の使用と新疆地区でのウイグル人の人権問題について、この間さまざまな報道やSNS上での反応が広がっていることに対応したもの。同社が使用する新疆綿について「法令または弊社の行動規範に対する重大な違反は確認していない」(文書より)という。
同社の綿製品は全てオーガニックコットン製であり、オーガニックコットンであることを明記するために「綿と綿糸について(国際労働機関=ILOの国際労働条約などを遵守し)世界基準である認証を得ている」「無印良品の綿を栽培する新疆地区の約5000ヘクタールの農場等については、畑や作業者のプロフィール、人員計画を把握し、栽培スケジュールに合わせて第三者機関を現地に派遣し、昨年も監査を行っている」といった内容が文書には含まれる。良品計画の担当者のこれまでの新疆の農場訪問記録(2006年以降8回、延べ68人)も、文書と共に公表した。
14日の決算会見では、記者からの質問が新疆綿問題に集中。松﨑曉社長は質問には答えず、杉山孝太執行役員企画室長が今回発表した文書の内容を説明するのに止めた。