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バロック21年2月期は黒字で着地 正価販売の徹底、在庫コントロール、中国の復調が貢献

 バロックジャパンリミテッドの2021年2月期連結業績は売上高が前期比23.2%減の505億円、営業利益が同71.5%減の13億円、純利益が同86.9%減の3億7500万円だった。
 
 国内事業は新型コロナ禍の販売苦戦により、売上高は前期比24.8%減の444億円、粗利益は同27.1%減の259億円。一方、「年間通じてプロパー販売の徹底や在庫コントロールの適正化、販管費の削減(同20.3%減)に全社を挙げて注力した」(村井博之社長)ことに加え、EC販売の伸長(同21.2%増)もあり、6億4000万円の営業黒字となった。

 海外では、市場の回復が進む中国事業が業績を下支えした。現地企業のベル・インターナショナルと合弁で運営する中国事業は、売上高が前期比9.7%減の63億円、利益合計(小売事業、卸売事業の利益にロイヤリティを加えたもの)が同30.6%減の4億3000万円だった。SNSやライブコマースを駆使した通販事業の伸長(同21.5%増)も大きく寄与し、11月の中国最大のECセール「ダブルイレブン」の売り上げは同91%増だった。米国事業もデニムの好調を受けて黒字で着地した。

 22年2月期の連結業績は、売上高が前期比18.1%増の597億円、営業利益が同76%増の23億円、純利益が同247%増の13億円を予想する。

 国内ではブランドの世界観を表現できる大型店の出店を進める。3月には「アズール バイ マウジー(AZUL BY MOUSSY)」が横浜の「みなとみらい東急スクエア」に首都圏最大となる店舗を出したほか、4月には「スタイルミキサー(STYLEMIXER)も同じく最大規模の旗艦店を千葉の「ららぽーとTOKYO-BAY」に出店した。

 中国では今年1月に国内300店舗を達成した。「(中国において)『マウジー』をはじめとした当社ブランドの集客力は非常に期待されている。今後も立地を厳選しつつ出店を継続していく」。

 デジタルによる業務効率の改善も進める。「アズール バイ マウジー」では先行して、マーケティング支援のジェミニ(東京都中央区、山田政弘社長)が提供する業務デジタル化システムを導入。データを活用した商品企画精度の向上や、顧客関係管理に活用する。

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