オンワードホールディングスは、国際ファッション専門職大学との産学連携により、加速するデジタル化に対応したプロフェッショナル人材の育成を目的とする「ONWARDみらい人財プロジェクト」を4月から開始した。
同プロジェクトは、4 カ月間の「オンワードベンチャーアワード」と「オンワードビジネスインターンシップ」の2つのプログラムから構成される。
「オンワードベンチャーアワード」は同社のデジタル戦略を担うグループ会社オンワードデジタルラボが抱える実際の課題に学生チームと一緒に取り組み、企画提案を行いながら課題を解決する実践型授業。学生約120人が6~7人ずつのチームを編成し、同社の担当者からフィードバックを受けながら企画・立案作業を進めていく。そして企画の内容を審査して、全19チームの中から7チームを選出し、プレゼンテーションにより優秀チームを表彰。優れた企画案を同社のグループ企業において実際に採用することも計画している。
「オンワードビジネスインターンシップ」は、従来型の企業側主導のインターンシップとは異なり、大学側主導のアイデアで企業におけるプログラムを作成し、実行するというもの。配属先はグループ企業の「デジタルマーケティング」「EC ブランド開発・コミュニケーション開発」「D2C カスタマイズビジネス」の各部門を予定している。このプログラムを修了した学生は、所定の単位が取得可能だ。
保元道宣オンワードホールディングス社長は、「今後のビジネスの成長には、デジタル化と若者の活躍が欠かせない。人材育成は急務だ。学生と一緒に事業やブランドを作っていくこのプロジェクトは、即戦力の育成や新しいファッション教育の構築が期待できる。これまでにない取り組みなので試行錯誤はあると思うが、そのプロセスが新しい価値につながる。1年目から即戦力が表れて、オンワードから1つ、2つのブランドを出すという意気込みだ」と期待を話した。
永澤陽一国際ファッション専門職大学学部長教授は、「加速するデジタル化を背景に、ベテランも若手も関係なく、情報やアイデアはフラット化して公平に扱われている。経験者が持つスキルと若者のフレッシュなアイデアをどうやって山のように積み上げていくかがこのプロジェクトのポイントだ。本学らしく世界を巻き込める人材育成を目指したい」と話した。