【訂正:4月23日】22日に公開した記事に「『ヨウジヤマモト』は、これまで中国ではセレクトショップへの卸のみで販売しており、オンリーショップの出店は今回が初めて。」と記載していましたが、既に同ブランドは中国国内において、香港(19年8月オープン)、成都(20年8月オープン)にオンリーショップを開設済みでした。訂正の上、記事中の当該箇所を削除しました。
TOKYO BASEの中国子会社、TOKYO BASE CHINAは、中国・寧波の寧波阪急1階にオープンした「ヨウジヤマモト(YOHJI YAMAMOTO)」のショップ運営を担っている。売り場面積は約267平方メートル。TOKYO BASEが他社のショップ運営を代行するのは今回が初めてといい、代行運営のノウハウを蓄積し、「今後他ブランドからも依頼があれば同様の取り組みを進めていきたい」(TOKYO BASE広報担当者、以下同様)という。
寧波阪急は4月8日にオープン。「阪急とヨウジヤマモトとで出店交渉をしていたが、ショップの運営を代行する企業が見付からず、交渉がなかなか進まないという状況を阪急側から聞いた」ことから、TOKYO BASEが運営代行に名乗りを上げた。「中国をはじめとする海外市場で日本のブランドはニーズがあるが、しっかりと店舗運営を代行できる現地企業が少ない。現地の代行企業のオペレーション不備により、日本ブランドの価値が毀損する事例も多い」という。「ヨウジヤマモト」ショップを「TOKYO BASEの強みである営業力を武器に運営し、(寧波と同様に運営代行を担って)中国国内で多店化することも視野に入れている」。
TOKYO BASEは、2019年8月に上海に旗艦店「ステュディオス トウキョウ(STUDIOUS TOKYO)」を出店して以来、中国ビジネスを加速している。21年2月にはコロナ禍発生から一年の武漢にも「ステュディオス トウキョウ」を出店。「ステュディオス トウキョウ」と「ユナイテッド トウキョウ(UNITED TOKYO)」「パブリック トウキョウ(PUBLIC TOKYO)」を合わせ、現時点での中国本土の自社直営店は上海4店、北京3店、深圳1店、成都1店、武漢1店の計10店となった。21年2月期中の新規出店は当初7店の予定だったが、好調を受けて9店に拡大。北京に20年9月に出店した「ステュディオス トウキョウ」は、「初日売り上げが約1750万円となり、TOKYO BASEとして単日売り上げの最高額を記録した」という。一方で、政情不安が続く香港では20年9、10月に各1店を退店し、現在の店舗数は3。
寧波阪急は、阪急阪神百貨店を運営するエイチ・ツー・オー リテイリングにとって中国初となる肝いり店舗。1階には「ヨウジヤマモト」のほか、「ルイ・ヴィトン(LUOUIS VUITTON)」「ディオール(DIOR)」「グッチ(GUCCI)」などが店舗を構える。