食品世界最大手ペプシコ傘下の炭酸水メーカー、ソーダストリーム(SODA STREAM)が好調だ。世界で高まるプラスチックごみ削減の波に乗り、2020年の売上高は前年比45%増をマークした。好調を受けて同社はこのほど、昨年発表した2025年までに削減するペットボトルの本数を670億本から780億本へと上方修正した。同社は自宅で炭酸飲料を作ることができる炭酸水メーカーを世界45カ国7万店舗で展開。ガスシリンダー1本でペットボトル120本分の炭酸水を作ることができる。
ソーダストリームの親会社のペプシコは40年までにカーボンニュートラルを達成することを目標に掲げ、30年までに世界中で稼働する工場のエネルギーを100%再生エネルギーに移行することを発表。また4月20日には、30年までに環境再生型農業を展開することを発表している。ソーダストリームも22年までにサプライチェーン全体のエネルギーの10%を太陽エネルギーで賄うことを計画。23年までにマシンにリサイクル素材や再生可能な植物由来の素材の導入を目指す。加えて、21年末からフレーバーウォーターの容器をプラスチックからメタル製への移行を始め、25年までに2億本のペットボトルを削減する計画だ。
ソーダストリームはアースデイに合わせ、フェイスブックの創業者マーク・ザッカーバーグ(Mark Zuckerberg)の姉であるランディ・ザッカーバーグ( Randi Zuckerberg)と共に“Don’t just share, care”と題したキャンペーンを実施している。
同社は18年末から19年上旬には「海に流れ込むプラスチックがマイクロプラスチックとなり、海洋生物を危険にさらし、やがて私たちの食物連鎖に加わる。例えば寿司という形で」というメッセージを表現した「プラスチック寿司」を広告にするなど“脱ペットボトル”を訴えている。