マスクが顔の半分を覆うようになってから一年が経った。マスクによる肌への影響は少なからずあり、それを裏付けるように“マスク荒れ”や“肌荒れ”などのキーワードは化粧品メーカーの新作発表会でもこれまで何度も耳にした。その潮流を感じることができるものの一つがベースメイクアイテム。中でもクッションファンデーションは近年注目されているアイテムで、今シーズンは荒れた肌を労るスキンケア機能を付与したものが目を引く。
数年前から開発に着手し、今季初めてのクッションファンデーションを発売した「エトヴォス(ETVOS)」は、「スキンケア発想で肌にも優しいファンデーションのニーズが高まっている潮流もあり、追求を重ねた」と話す。また、高いUV機能などを加えることで外的ストレスから肌を守ったり、光を味方にすることでナチュラルに仕上がったりする処方が多いのも今シーズンの特徴だ。さらに、薄づきの仕上がりに男性からの支持も多いことから、「ナーズ(NARS)」は新商品ビジュアルに俳優の横浜流星を起用した。今後ますます男性にも浸透しそうなクッションファンデーションは、ジェンダーレスなアイテムとしても確かな地位を築けるのではないか?そんな予感を抱かせる。
【ヘルシーな肌が支える、透明感とナチュラルさを生み出す光】
NARS
2017年と19年に発売してヒットした「ナーズ」の新作は、肌の美しさを中長期視点で考え、具現化したもの。「大気汚染物質やブルーライトによる肌への刺激、つまり生きているだけで肌エイジングを促しかねない環境下での暮らしに着目した」と話すように、美しい仕上がりと健やかな肌作りの双方を追求した。独自の研究が生んだ“360°ディフェンステクノロジー”を搭載することで肌を強力にガード。「長期的に美しい肌になるように開発した」と言う。短期と中長期視点のダブルアプローチで、グローな艶が包み込むピュアスキンをかなえる。
ADDICTION
KANAKOクリエイティブディレクターの“ナチュラルスキン”の考えが生きる新作。「KANAKOが理想とする素肌を、光を操ることで実現。市場ニーズが高いクッションファンデーションとして発売する」と話す。素肌のような素肌膜のファンデーションは18時間のロングラスティングで、美しい仕上がりを追求しながらマスクに付着しにくい処方を採用。4種類のオーガニック植物由来成分を配合する。
SNIDEL BEAUTY
肌本来の美しさを大切にする新ブランド「スナイデル ビューティ(SNIDEL BEAUTY)」が目指すのは、カバー力に頼りすぎない仕上がり。「どんなライフスタイルの人にもマッチし、手軽に使ってもらえるファンデーションを作りたいという思いから開発した」と話す。成分や環境にも配慮し、天然由来成分率98%、60%以上の水系成分で構成。アルガンオイルなどの植物オイルも配合した。「つけている間の素肌を手軽にケアしてくれる上、透明感と艶のある肌をかなえる」とコメントする。清らかでクリアな肌を長時間キープしてくれるにもかかわらず、石鹸でオフできる設計だ。
BIOR
15年に日本で初めて国産クッションファンデーションを発売した「ビオール(BIOR)」から、7作目となる新作が登場。「コロナ禍の今、ファンデーションをいかに気持ちよくスキンケア感覚でつけてもらえるかを念頭に開発した」と述べる。エアレスタイプの採用について「防腐剤を入れずに長持ちしやすくするという特徴は、無添加オーガニックファンデーションとも好相性」。簡単に、美しく仕上がるように注力した。
ETVOS
「エトヴォス(ETVOS)」から20年秋に誕生した、みずみずしい仕上がりでハリと艶やかな肌を目指す“ラシャススキン シリーズ”の新作に、ブランド初のクッションファンデーションが加わった。「乾燥小じわの効能評価試験をクリアすることにこだわって開発。使えば使うほど、乾燥による小じわを目立たなくするスキンケアファンデーションを目指した。そのスキンケア効果と、みずみずしくくすみにくい“ハリ艶肌”の両立のために何度も調整した」。キーとなる独自の保湿成分は、3種のヒト型セラミドなどで構成。肌のバリア機能を整えるために欠かせない潤いを補い、肌荒れや乾燥にも配慮している。
SOPO
化粧品ECプラットフォームを運営するノインから誕生した、ファミリーマート専売のコスメブランド「ソポ(SOPO)」。トレンドのメイクアイテムを高品質かつ手に取りやすいリーズナブルな価格で提供しており、デビュー間もないにもかかわらず累計販売数は30万本を突破(2021年3月22日時点)。そんな話題のブランドから初のクッションファンデーションが登場。新商品は、ウィズコロナ時代に合わせた仕様。マスクにつきにくく、カバー力とナチュラルな艶感を兼ね備えた仕上がり。