無愛想に見えがちなマスクルックも、ヘッドスカーフとのコンビネーションで印象が様変わりします。さらに、髪の乱れを防げるだけでなく、顔周りも華やかになる“一石三鳥”のアレンジです。今回は、おしゃれと快適さの両面で役立つ新しいヘッドスカーフ使いに注目してみました。
withマスク生活はまだまだ続きそうです。デザイン性や機能性が優れたマスクが続々と登場し、選択肢が増えたのはうれしいですが、マスクをつけていて感じるのは、つけ外しのたびに髪の毛がからまり、髪型が乱れがちなこと。ヘッドスカーフはこういったトラブル回避に役立ちます。以前、「ターバンの真知子巻き」をご紹介しましたが、近ごろはヘッドスカーフのアレンジもニューノーマル仕様に進化。帽子代わりや紫外線除けの面からも、この春夏支持が広がりそうです。
スカーフ柄がデニムルックを格上げ 気分はモダンヒッピー
見慣れた印象のデニムルックをアップデートさせる上でも、ヘッドスカーフは頼りになる存在です。エスニック調やバンダナ風のデザインは、デニムパンツが持つヒッピーテイストとなじむ、格好の相棒です。
穿き込んだビンテージライクのハイライズのデニムには、スカーフで額を覆い、後ろで結ぶスタイルがおすすめです。クラシックでグラフィカル模様がモダンヒッピーの雰囲気を演出。シンプルなトップスやベーシックなTシャツに映えるので、初夏に向けて使える小技です。
今シーズンのトレンドとして再び勢いづいてきたヒッピーテイストを印象づけるには、バンダナ風プリントのスカーフが効果的。2枚目の写真では、洗いざらした表情のアイスウォッシュ・デニムパンツとフリンジのレザーシャツで、ジェンダーレスなヒッピースタイルに。バンダナ風ヘッドスカーフを組み合わせて、さらに、70年代風ボヘミアンのたたずまいです。
帽子感覚の“三角巾巻き”で顔周りもすっきり 決め手は小物との連携
髪を包むように巻く、いわゆる“三角巾巻き”は、清潔感にあふれ、すっきり見えるアレンジです。アイウエアやマスク、バッグなどの小物類との組み合わせは、全体のまとまりをよくしてくれます。コンパクトなスカーフなら、結び方も簡単で軽やかな印象に。
1枚目は、ゼブラ柄のスカーフを“三角巾巻き”。一見、カチューシャのようにも見え、初心者にも取り入れやすい巻き方です。コーデの決め手は、同じ柄のショルダーバッグ。ゼブラ柄のハーモニーがモノトーンコーデのスパイスになっています。ヘッドスカーフがマスク周りの髪をすっきりまとめてくれるので、大きなフープピアスも引き立ちます。
一般的な布スカーフとは異なる質感を選べば、ヘッドスカーフの印象も様変わり。帽子のような感覚で使えます。2枚目の黒いヘッドスカーフは、フェイクレザーのようにも見える光沢感を帯びたタイプ。レザー調のつやめきで顔周りはシックに華やぎます。サングラスやイヤリングとの連携も効いています。スタイリングがあっさりしがちな春夏のアクセントづくりに重宝するテクニックです。
女優ライクな“サングラス・オン真知子巻き”でリゾートムードを漂わせて
リゾート地で見かけるスカーフアレンジに、顔を包むように巻く“真知子巻き”と“サングラス乗せ”があります。髪をくるんだヘッドスカーフのてっぺんにサングラスを乗せると、リュクスなムードに。街中でもリゾート気分が味わえるスタイリングです。
イエローとグリーンの花柄スカーフは、人気のナチュラルテイストを添えてくれます。気負わずさらっと真知子巻きして。1枚目はトレンドの大襟ブラウスに、スカーフで優雅なムードをプラス。頭上に乗せたサングラスが視線を誘い、リラックスしたリゾート気分も添えています。昔の映画女優を思わせる非日常な気分が味わえるのも、この小技の魅力です。
ヘッドスカーフはたおやかさを演出できるアイテムですが、クールな装いに仕上げる選択肢もあります。2枚目の写真では、ブラウン系スカーフをぴったり巻いて、その上から黒サングラスをオン。マスクとの相乗効果で、タフな印象が生まれました。オーバーサイズのオレンジ色のTシャツと大胆なゼブラ柄のボトムスの組み合わせで、“街中サファリ”のリゾートスタイルの完成です。
まだしばらくは縁が切れそうにないマスクと付き合う上で、ヘッドスカーフはバイプレーヤーとして使えます。巻くポジションや強弱、小物との連携など、アレンジ次第で多彩な表情を引き出せます。この春夏は、スカーフの出番をヘッドゾーンに増やしてみては。