イオンモールは、中国・武漢で運営する2施設の大規模改装を実施する。計141店舗を4月末から順次オープンする。新型コロナウイルスの感染拡大が収束し、消費回復が進む中国での足場を固める。健康志向やグルメ志向などコロナ後の変化を見据えたリーシングを組む。
改装するのは、2017年開業のイオンモール武漢金橋(総賃貸面積5万5000平方メートル)と15年開業のイオンモール武漢経開(同10万1000平方メートル)。高まりを見せる健康志向に応えてスポーツゾーンを増床し、「リーニン(LINING)」「アンタ(ANTA)」といった中国の人気ブランドを誘致する。また広い館内を歩くことで健康につなげる“モールウォーキング”を推奨するため、通路に陸上競技のトラックのようなコースのラインを敷いた。エアロバイクなどを自由に利用できるジムスペースも設ける。
同社は現時点で中国において21施設を運営する。国土が広い中国では、北京・天津・山東省エリア、江蘇省・浙江省エリア、広東省エリア、そして武漢を中心にした湖北省エリアの4地域でドミナント(地域集中)戦略をとってきた。26年2月期までに29施設に増やす中期計画を発表している。中でもマーケットの成長性が高い内陸部を中心に出店エリアを拡大すると表明しており、人口1100万人の武漢市は重点地域に位置付けられる。