ファッションとビューティ、オフラインとオンラインを結びつけるWWDJAPANがスタートしたビューティ・インサイトは、「WWDJAPAN.com」のビューティニュースを起点に識者が業界の展望を語る。識者は、美容媒体の編集長やコンサルタント、エコノミスト、そしてサロンスタイリスト。ビューティ業界の半歩先は、ファッション業界の“道しるべ”にもなるだろう。今週は人気美容師2人がそれぞれの目線でニュースをピックアップする。(この記事はWWDジャパン2021年4月26日・5月3日合併号からの抜粋です)
今週の識者
坂狩トモタカ/「シア」代表
■より自分に似合うものを追求する時代に
「大人こそブリーチに挑戦すべき」というタイトルを見て、サロンワークでも大人世代のブリーチ施術の人気を実感しているので納得した。コロナ禍において、大人世代ではセルフカラーをする人が増え、サロンへは足が遠のくのではないかと予想していた。しかし、サロンでしかできないインナーカラーやフェースフレーミングといったブリーチを使ったデザインカラーが予想以上に人気を集め、定期的な来店や新規来店につながっている。
もともと「シア」ではハイライトで白髪をぼかすようなヘアカラーを提案していたが、実は白髪が気になる人にとって白髪を目立たなくしてくれるのでブリーチとの相性が良いのもポイントだ。自宅にいる時間が増えたことでインスタグラムで情報を探す大人世代も多く、より自分に似合う髪型を探している。これまでは挑戦しなかったようなカラーにも挑戦したいというヘアデザインへの欲求が高まっている。大人世代を含めてサロンでしかできないデザインカラーやホイルワーク(アルミホイルを使って色を塗り分けるカラーリング)の提案に幅が出てくることは、美容師にとって追い風だ。
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