30代前後の女性を中心に、ファッション市場で圧倒的な支持を集めるベイクルーズグループ(ラクラス)の「ドゥーズィエム クラス(DEUXIEME CLASSE、以下ドゥー)」。1990年代から同ブランドに携わり、その躍進を支えてきたのが佐藤恵ラクラス執行役員(48)だ。子育てもあって近年は後輩の指導にまわっていたが、満を持して前線に復帰。年齢を重ねた自身が今着たい服を、「ミューズ ドゥ ドゥーズィエム クラス(MUSE DE DEUXIEME CLASSE、以下ミューズ)」業態で発信している。その結果、上は60代も含む幅広い客層を獲得。ウィメンズファッション市場をけん引してきた佐藤執行役員に、これからの大人ファッションのポイントを聞いた。
「ミューズ」は現在、東京の六本木、丸の内の2店とECで展開している。2019年秋から徐々に「ドゥー」とは品ぞろえを別にし、20年秋に本格的に業態を分けた。「ドゥー」はシンプルな定番アイテムを、シャツの袖のまくり方やカーディガンの肩がけといったスタイリングで差別化する提案が持ち味。「でも、年齢を重ねるとそういったベーシックアイテムだけでは地味に見えがちで、もっとスパイスがほしくなる」と佐藤執行役員。30代前半や半ばが中心の「ドゥー」のバイヤーやMDに「遠慮をさせず、自由にやってもらうためにも、ディレクションを分ける必要があった」。それが、大人向け業態「ミューズ」誕生の経緯だ。
強化アイテムは迫力のあるジュエリー類
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