東京・巣鴨にある「えがお美容室」は、50代以上をターゲットに成長を続けるシニア世代専門のヘアサロン。ネイルサロン「えがお爪工房」とアパレルショップ「えがお洋品店」を併設し、同じ巣鴨に写真館「写真館」も運営していることが特徴で、それぞれのメニューを1つのパッケージとして提案している。2019年の売り上げは前年比約2倍、そしてコロナ禍となった20年も同約1.5倍という躍進の秘訣を、同美容室を展開するサンクリエーションの太田明良代表に聞いた。
WWD:「えがお美容室」をオープンするまでの経緯は。
太田明良サンクリエーション代表(以下、太田):私のキャリアのスタートは、ファッションスタイリストのアシスタントなんです。スタイリストは、年齢を重ねるにつれて辞めていく人が多く、ほんの一握りしか上に行けない職種なんです。それで「一般向けのビジネスをしないと未来が見えない」と感じ、知り合いのカメラマンとヘアメイクアップアーティストに声を掛け、3人で一般向けの写真館を始めたんです。7年前のことですね。
WWD:その写真館が「えがお美容室」の前身。
太田:そうです。写真館は斜陽産業なのですが、「だからこそ勝てる」という思いがありました。周りの写真館の大半が子どもをターゲットにしていたので、シニア向けに展開した方が面白いと思い、対象の年齢層を絞っていきました。それが軌道に乗って全国から集客できるようになった頃、お客さまから「ヘアメイクはやっているのに髪は切れないの?」や「カラーはできないの?」と頻繁に聞かれるようになりました。
WWD:ニーズがあった。
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