パルは2021年春、50代女性に向けた「プラス オトハ(PLUS OTO.HA)」を立ち上げ、ECで販売を始めた。関口正人ブランド長(46)と共にブランドを手掛けているのは、自身を同世代の“お悩み発起人”だと話す高平英里氏(53)。「40代から50代になるタイミングで、ホルモンバランスの変化のためか、体の感覚がかなり変わった。肌が非常に敏感になった」と高平氏。それと共に、気分が安定しないことも増えたという。どちらもいわゆる更年期障害と呼ばれる症状に重なる。
そんな変化や揺らぎの中では、ファッションには背中を押す存在であってほしい。それなのに、「40〜50代向けで、着たいと思えるようなブランドは少ないし、あっても価格が高い。同世代の女性に話を聞くと、娘と同じブランドでなんとかサイズが合う服を探し、その結果肌触りなどに不満を抱えているといったケースが多かった」という。「今の30〜40代だって、あと数年で同じような悩みを抱き、迷走するようになる。彼らのためにも、安心できるブランドを用意しておきたかった」と続ける。
徹底した肌触りのよさの追求と、EC発だからこその原価率の高さがブランドの売り。「大手セレクトが2万円前後で販売するシルクのハイゲージニットカーディガンを、われわれは1万1000円で出す」といったイメージだ。制菌、ウオッシャブルといった機能性付加によるコスパ感も忘れていない。もちろん、ファッションにおける“大人の七難”だと言う、「顔映り、首のシワ、二の腕、お腹、お尻、もも、足の血管」といった箇所のカバーの要素も、アイテム毎に必要なものを盛り込んでいる。
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