ファッションビル大手のルミネとパルコは現在休業中の5月12日以降の営業について、営業ショップの拡大に向けて調整に入った。衣料品やファッション雑貨を含めたテナントに対して、5月12日以降の営業再開に向けての通達を出し、テナントと個別の調整を始めている。ただ、営業する店舗やフロアに関しては、「館の構造などで1ショップだけを開けることが難しい館もあり、いつ、どの館を再開するのか、結果的には再開できない可能性もある。そうした事も含めて現在は調整中」(パルコ広報)としており、営業再開の時期や館については今後ウェブサイトを通じて発表していく。都内で多数のショップを運営するユナイテットアローズの松崎善則社長執行役員も10日の決算会見で「各デベロッパーと調整中だ」と語った。
ルミネは「営業の変更については12日の午前までにアナウンス」、パルコは「全館で統一の対応ではなく、各館で対応が異なる。アナウンス時期も調整中」という。現在は各テナントと水面下で調整を進めており、営業再開については館やフロア、ショップによってずれる可能性がありそうだ。
政府と各自治体の要請を受け、4月25日からファッションビルや百貨店などの都心の大型商業施設は休業していたが、ファッションビルのテナントの多くを占めるアパレルや雑貨に関して「生活必需品」に入るか否かの線引きが曖昧だった。すでに阪急阪神百貨店が12日以降の化粧品や服飾雑貨の再開をアナウンスしている。